グアテマラ メディナ ナチュラルは他のどの豆に近いか

エチオピア モカ イルガチェフェ ナチュラル 選別

今月からスタートしました新コーヒー豆のグアテマラ メディナ ナチュラル。

コーヒー豆の需要が下火になる時期にも関わらず、焙煎→ご購入→焙煎・・・と順調に回転しております。

ありがとうございます( ´∀`)

順調に回ると焙煎する間隔が短くなるので、よりフレッシュな状態で提供する事ができるんです。

そんなメディナ ナチュラルですが、「これから試しみようかな?」という方もいらっしゃると思いますので、コバルトで扱っていた(扱っている)豆の、どれを気に入ってる方なら合いそうかを書いてみます。

比較的多くご支持いただいていた以下の4つに絞りますが、考え方は他の豆でも同じです。

ご参考になれば幸いです。

グアテマラ ヌエバグラナダ (シティ)
東ティモール レテフォホ (フルシティ)
エチオピア (モカ) イルガチェフェ ナチュラル (フルシティ)
ブラジル プレミアムショコラ (フルシティ)

(1) グアテマラ ヌエバグラナダ (シティ)

「同じ生産国なので似てるだろ」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。
実際にグアテマラという生産国名だけでコーヒー豆を探されてる方も結構いらっしゃいます。

でも、コーヒーの味、特に苦味&酸味への焙煎度の影響は産地の違いなどよりずっと大きいです。

メディナ ナチュラルはフルシティで焼いてますので、ヌエバグラナダ(シティ)より酸味は消え、苦味が強めに出ているコーヒーです。

なので、味がたいぶ違うと予想していただいたほうがいいです。

(2) 東ティモール レテフォホ (フルシティロースト)

アジアと中米ですので産地は大きく離れますが、焙煎度が同じですので、上のヌエバ グラナダよりむしろ味は近いと感じるはずです。

焙煎度が同じだと、次に物を言うのが生豆の加工方式です。

レテフォホは湿式(ウォッシュト)に対し、メディナ ナチュラルは乾式ですので、香りにはっきりした違いが出ます。

具体的には果物の果肉が発酵したような、レテフォホには無い独特の香りがあります。

(3) ブラジル プレミアムショコラ (フルシティロースト)

ブラジル プレミアム ショコラ (フルシティ)

プレミアムショコラは乾式(ナチュラル)で精製された豆です。

製法、焙煎度が同じなので、メディナ ナチュラルも似た香味がすると思われそうですが、ところがどっこい、かなり違います。

一般的にブラジルの乾燥工程は、広い乾燥場に重ならないように均一にコーヒーチェリーが並べて、乾燥ムラにならないように掻き混ぜつつ乾燥されます。

スムーズに乾燥されますので、前述したような発酵臭はほとんど出ません。

ブラジル プレミアム ショコラ(ナチュラル)の乾燥工程000000
【ブラジル プレミアム ショコラ(ナチュラル)の乾燥風景】

(4) エチオピア モカ イルガチェフェ ナチュラル (フルシティロースト)

はい! 一番近いのはコレです。

エチオピアでは般的にコーヒーチェリーは狭い所で重なった状態で乾燥されるため、乾燥に時間がかかったり、重なってる下の方が過発酵したりして、いわゆる「モカ臭」と呼ばれる独特の発酵臭を生じます。

前述したメディナ ナチュラルの発酵臭はこのモカ臭と呼ばれるものに似ていて、むしろ、モカ臭にインスパイアされて敢えて乾式で精製していると言っていいぐらいだと思います。

エチオピア モカ イルガチェフェ ナチュラル 乾燥

 

【エピローグ】

長くなってしまいましたが、エチオピア イルガチェフェ ナチュラルを気に入ってくださってた方なら、今回のグアテマラ メディナ ナチュラルも「美味しい!」と感じる可能性は高いと思います。

他の3つは、味や香りに結構な差がありますので、思い切って違いを楽しむぐらい気持ちでチャレンジしてみてください。

もちろん他の豆同様に試飲していただけますので、お時間あるようでしたらご利用ください( ´∀`)つc□~

ゆで卵とアイスコーヒーの相性問題を何とかしてみる

ゆで卵とアイスコーヒー

7月になり暑い日が増えてきました。

普段コーヒーはホットでも夏の間はアイスコーヒーに切り替えるという方も多いと思います。

俺も日によって朝のコーヒーをアイスコーヒーにする事がありますが、その時に生じる問題のひとつが、ゆで卵に合わない事です(;´∀`)

些細な問題かもしれませんが、「朝食はパンとゆで卵にコーヒー」という喫茶店モーニング世代にとっては由々しき問題です。

今回はその原因と対策についてです。

【ゆで卵にアイスコーヒーが合わない理由】

液体の温度が冷たいからというより、苦いからだと考えられます。

以前に評価しましたように、ゆで卵にはイタリアンローストのように極端な深煎りで苦いコーヒーは相性が悪いのです。

アイスにしてもそれは変わらないどころか、むしろ人の味覚は冷たいと苦味を感じやすくなるそうなので、ますます合わなくなると思います。

ゆで卵とアイスコーヒー
ゆで卵とアイスコーヒー

【ゆで卵とアイスコーヒーを合わせる時の対策】

苦さが原因となれば、その苦さを軽減するようにすればいい事になります。

ずばりミルクを入れれば、相性がずっと良くなるように感じます。

注意すべきは砂糖です。

よく苦いと砂糖を加える方がいらっしゃいますが、コーヒーは苦味に対してはミルク、酸味に対しては砂糖で味を調整するのが基本です。

想像してみても、一般的に塩を付けて食べるゆで卵に甘いコーヒーが合うとは思えないじゃないじゃないですかぁ。

まずは、ミルクで試されたほうがいいと思います。

ゆで卵とアイスオレ
たっぷりのアイスオレにLLサイズのゆで卵はとても良い組み合わせだと思いますよ~。

【エピローグ】

低価格なのに、栄養価が高く、簡単に作れる、コーヒーの友のド定番がゆで卵。

なんとかアイスコーヒーでも仲良くやっていきたいところですね ( ´∀`)つ|_|

ハンドドリップ最大の難所の越えるための2つのコツ

ハンドドリップ 蒸らし後の一投目は垂直に中央へ

コーヒーをハンドドリップで淹れる上での最大の難所はどこでしょうか?

新鮮なコーヒー豆を使用している人であれば、大体意見が一致します。

それは、蒸らしの後の最初の注湯です。

豆の内部にあったガスが、浸透した湯によって追い出され、泡となって上がってきて、雪崩のように粉の層を崩してしまう事がよく起きるんです。

先週のコーヒーレッスンでもこの場面に何度か遭遇しましたので、今日はこの対策について書いてみたいと思います。

【1】 垂直に落とす

雪崩は湯が落ちる方向に起きます。

つまり、注湯に勢いがついて、湯が手前から向こう側に落ちれば、手前から向こうへ崩れます。

逆に、注湯が弱すぎて、注湯口から手前に伝うように湯が落ちれば、向こうから手前へ崩れます。

したがって、「粉面に対し垂直に湯を落とす」というのが肝要です。

そのためには、先の細いドリップに適したケトルを用意するだけで無く、それに適量の湯を入れておく必要があります。

中の湯が多すぎると少しケトルを傾けただけで湯が落ちるので、向こうから手前に湯がつたうように落ちがちです。

逆に中の湯が少なすぎると、だいぶ傾けないと湯が落ちないので、手前から向こうへ勢い良く湯が落ちてしまいます。

ハンドドリップ 蒸らし後の一投目は垂直に中央へ

【2】真ん中で粘る

よく「のの字」と言われるように、注湯は最初に真ん中に落とした後、円を描くように回転させます。

この時、【1】と同じように、回転方向に雪崩を起こしてしまう事があります。

この対策は、泡が上に浮いてくるまでは、回さず真ん中に落とし続ける事です。

経験の浅い方ほど気がはやり、すぐに回そうとしがちですが、意識して粘ってみてください。

【エピローグ】

以上、コツを2点書いてみましたが、これらを実践する上で必要なのは集中力です。

2投目からは単純作業の繰り返しなので、蒸らしとその後の第1投に集中してみてください。

大丈夫です。

わざわざブログ記事に書くほど、難しい事ではありません。(じゃ、書くなよ!)

集中してやれば、10回もしないうちにできます。

You can do it! ( ´∀`)つc□~

日本のコーヒーとは

近年、日本のコーヒー飲用文化はアメリカの真似みたくなってきて、日に日に個性が失われてきているように感じます。

日本だけでなく、まわりのアジアの国も同じような感じになりつつあり、各国オリジナルのコーヒー文化が廃れていくのは残念に思います。

そこで、我が国、日本のコーヒーの個性とはどういったものか考えてみました。

現状はそんな特徴は無く、こうなればいいなという願望もありますがΣ(´∀`;)

【豆の産地】

地理的に近いアジアの生産国、その発展に日本からの移民が貢献したブラジル、古くから日本で愛着があり日本への輸出が多いタンザニア、のシェアが大きい。

【豆の焙煎度】

軟水で幅広い焙煎度に柔軟に適応できるため、浅煎りから深煎りまで幅広い焙煎度のコーヒー豆が揃っている。

【淹れ方】

ドイツで生まれ日本で発展を遂げたハンドドリップが用いられる。

アイスコーヒーはホットで入れて急冷して作られる。

【コーヒーの友】

和菓子や小豆餡を使ったパンとコーヒーのペアが嗜まれる。

大安亭市場 味正堂さんの鹿の子
大安亭市場 味正堂さんの鹿の子

【コーヒーカップ】

伊万里焼、砥部焼、出石焼などの磁器が好んで用いられる。

出石焼と砥部焼のコーヒーカップ
出石焼(左)と砥部焼(右)のコーヒーカップ

 

【作業範囲】

自分で煎る人、自分で淹れる人が他国に比べ多い。

【エピローグ】

どんなもんでしょか?

せっかく考えてみたからには、焙煎度、産地などは意識しつつ豆屋を営んでいきたいと思います。

 

父の日 コーヒー豆保存用袋(アロマブレス)無料提供のお知らせ

父の日 コーヒー豆用袋

6月17日(日)は父の日です。

お父さんへ当店のコーヒー豆を贈ろうとされる方に、コーヒー豆保存用袋(アロマブレスバッグ)を下記のとおり、無料で提供させていただきます。

【対象】

6/15~6/17の期間に に、母の日のプレゼント用にコーヒー豆を購入する方

※当方では父の日のプレゼントかどうかわかりませんので、自己申告お願いします(;´∀`)

【提供内容】

コーヒー豆100g用の保存袋(アロマブレスバッグ)を2枚まで無料提供させていただきます。

200g用の保存袋は今回は対象外ですので、2種類のコーヒー豆100gずつをプレゼントされるか、もしくは100g 1種類のみでご利用下さい。

父の日 コーヒー豆用袋

【アロマブレスの注意点】

アロマブレスが有効なのは最初に開封するまでの間なので、開封したら密閉容器に移し保管してください。

未開封でも長期に渡って鮮度を維持するわけではありませんので、お早めに使っていただくようお伝えください。

 

メリタ アロマフィルターでのコーヒーの淹れ方

メリタ アロマフィルター (コーヒードリッパー)

コバルトでは2013年のオープン当初から、円錐形はドリッパーとペーパーフィルタ、台形(扇形)はペーパーフィルタだけを扱っておりました。

台形は紙だけしか無いので「これのドリッパーは無いの?」と言われることがありました。

そこで今更ではありますが、その声にお応えする形で、メリタのドリッパー (アロマフィルター) を先月から取り扱っています。

今日はその淹れ方について書きます。

といっても、メリタ式の淹れ方は「蒸らして、一気にお湯を注いで、落ちるのを待つだけ」というシンプルな手順である上に、メリタさんが動画をアップされてます↓

そこで、上の動画の補足として、具体的な数値を参考として示した手順を紹介します。

【メリタ アロマフィルターでのコーヒーの淹れ方】

(1). カップやサーバーの上にドリッパーにペーパーセットして、挽いたコーヒー豆をセットします。

とりあえず、抽出量が120mlなら12g, 150mlなら15gで試してみて、結果を見て調整してください。

(2) この状態でキッチンスケールの上に置いて、TARE(重量表示を0gにリセットする事)します。

(3) 蒸らしの湯を注ぎます。

公式サイトの情報に「穴の位置が少し高いので、抽出前にコーヒーを蒸らし、深くアロマを引き出すフィルター」とありますが、蒸らしは別にやったほうがいいです。

スケールの値が20~30gぐらいになるぐらいが適量です。

※ この時に再度TAREしないでください。

湯がカップにポタポタ落ちないと「少なすぎた?」不安になるかも知れません。

でも、アロマフィルターは穴が底より上にあり、落ちにくい構造になっていますので、上から見て、全体に湯が染みていれば大丈夫です。

(4) 30秒ほど蒸らしたら、スケールの値が150g (120ml の場合。150mlの場合は190g。)になるまで湯を注ぎます。

(5) 後は落ちるのを待つだけです。

カップに直接淹れた場合は、軽く混ぜてから味わうのがオススメです。

【エピローグ】

メリタ式はとても楽チンですね!

コーヒーを淹れてる途中で誰か来そうな時とか、便利に使えるのではないでしょうか?

以上、簡単ですが、メリタ アロマフィルターでの淹れ方についてでした。

良いコーヒーと良い一日を( ´∀`)つc□~

メリタ アロマフィルター (コーヒードリッパー)

冷めたコーヒーで試飲する時に留意したい事

先月、今月と珍しくコーヒーショップを利用する機会がありました。

その時に、何件か出くわしたのが「冷めたコーヒーを試飲できるようになっているお店」です。

販売中のコーヒー豆を使ってフレンチプレス等で抽出した液体を、ガラスのサーバなどに入れて置いてあるんですね。

それをお客さんが自由に紙コップなどに注いで飲めるようになっているんです。

時間をかけずに簡単に試飲できるのはいいのですが、あまり意味のある試飲にならないんじゃないかと心配になりました。

【冷めたコーヒーの問題点】

数時間たって冷めているようなコーヒーでは以下の3つの問題があります。

1. 香りが無くなる

コーヒーの香りを形成する香気成分は揮発性なので、どんどん空気中に出ていってしまいます。

淹れたてで香りが立っていたのが、のんびり飲んでると香りが無くなっていくのは誰しも経験があるのではないでしょうか?

2. 味が変わる

抽出後のコーヒーはステーリング(劣化反応)により味が変わっていきます。

特には酸味が増していきます。

浅煎りや中煎りのコーヒーが淹れたてで有している酸味を好む人でも、時間が経つにつれ生じてくる酸味はすっぱくて不快という事が多いようです。

3. 味覚が変わる

人間の味の感じ方も変わります。

一般的に冷めると苦味は強く感じられ、甘味は弱く感じられます。

ちなみにアイスクリームが溶けると異様に甘くなるのは、冷たくても甘味が感じられるように甘味料を大量に使っているためです。

【まとめ】

以上のように香りも、味も、味覚も経時変化しますので、淹れたてで飲むのが信条な方には、あまり参考にならない事が懸念されます。

逆に、普段から冷めるのを待って飲む方なら多少は有意義かもしれませんが、あまりいないですよね ^^;

スタバのホットコーヒーは作り置きですが、劣化するので淹れて30分後に捨てるそうですよ。

それよりも劣化したコーヒーで味見というのはどうなんでしょう。

ダメモトでも、冷めた状態で置かれている液体では無く、淹れたてのコーヒーで試飲させてもらえないか頼んでみたほうがいいと思います。