コーヒーの生産地毎の旬

ネット全盛の世の中ですが、まだまだテレビの影響は大きいですね。
先週放送の「こんなところに日本人」をご覧になったかたから、毎日のように東ティモール/レテフォホの問い合わせをいただいています。
しかし、残念ながら現在当店にレテフォホのコーヒーはありません。
置いていない理由は東ティモールのコーヒーは今が旬ではないからです。

当店ではコーヒーも農作物なので収穫し生豆に精製されたあとは、早く焙煎してお客様に飲んでいただきたいと考えています。
コーヒーは産地によってだいたいの収穫時期が決まっていて、東ティモールのコーヒーは夏から秋にかけて収穫され、日本に入ってくるのは冬以降になります。
昨年収穫されたものなら、今からメールで注文しさえすれば、来週から再販することも可能なわけですが、それよりは、別の生産国のコーヒーの中から今年収穫されたものを選んで仕入れたいのです。そういうわけで、先月に生豆が無くなった時に、再度仕入れることは敢えてしませんでした。

各生産国のコーヒーがいつ収穫され、消費国に入港、焙煎されるのかについては、以下を案内します。Sweet Maria’s というアメリカの生豆屋さんのWEBサイトです
World Coffee Production Timetable, Availability

大まかには地域で分かれていて、北半球の場合11月~翌年3月の期間に収穫、精製を終え、早いものは3月出港し、日本には5月以降に到着します。赤道直下のコロンビア、ケニアなどは年に二回収穫時期があります。
このように産地ごとの収穫時期、入港時期を意識してると、そのうちコーヒーで季節感が味わえるようになってきますよ。日本に届いたばかりのグァテマラのコーヒーを口にしながら「もうすぐ夏だなぁ」とか。

さて、上記URLにも掲載されていますが、東ティモールは今まさに収穫時期です。冬になって日本に届けば、できるだけ早く仕入れて皆様に紹介したいと思っていますので、よろしくお願いします。

体がよろこぶ! 旬の食材カレンダー (Sanctuary books)

イタリアンローストでも・・・

イタリアンローストは当店のコーヒーの焙煎度では最も深い度合いです。
最も高い温度まで焙煎して煎り止めており、焙煎豆の色は最も黒っぽくなっています。

従来、イタリアンローストはロブスタ種という香味評価の低い品種の生豆や、アラビカ種であっても低品質な生豆を使うことで、原価をおさえて作られるのが一般的でした。
その理由は主に2つあります。

1つ目は深くまで煎るとコーヒー豆本来の香味が薄れ不味さが誤魔化せることです。
2つ目として、焙煎が進むにつれてコーヒー豆の目減りが大きくなっていくので、最も深くまで煎るイタリアンローストに高価な豆を使うのはもったいないということもあったようです。

上記はたしかにそのとおりなのですが、イタリアンローストでも加工・精撰方式の違いや、物理的品質の違い、焙煎後の鮮度の違いなどによって差異はやはり出てきます。

当店では8月の特豆としてエチオピア イルガチャフィをイタリアンローストでも提供しておりますので、現在イタリアンローストはブラジル パライソと合わせて2種類あります。
せっかくイタリアンローストが2種類あるので、今月はテイクアウトのアイスコーヒーで使うイタリアンローストのコーヒーも2種類を交互に使うことにしています。
香りが出にくいといわれる水出しアイスコーヒーでも、ほとんどの人が判別できるだろうと思われるぐらいの、香りの違いはあります。

現在提供中のアイスコーヒーがどちらの豆を使っているか表示するようにしていますので、オーダーの際にはぜひチェックしてみてください。
今日は何の豆で作ったアイスコーヒーか表示しています