キレのあるコーヒー

ビールのキレ

好みに合うコーヒー豆を探してコバルトに来られたお客様から良くお聞きするご要望は、以下のようなものが多いです。

「酸味が少ないの」

「苦くないの」

「香りがいいの」

「苦いの」

「アイスコーヒーにむいてるの」

「コクがあるの」

「エスプレッソにむいてるの」

「酸味があるの」

これらより頻度はぐっと下がりますが、たまにお聞きするのが「キレのあるコーヒー」です。

【キレとは】

キレはコーヒーよりビールでよく聞く表現のように思います。

それ以外では野球でピッチャーが投じる変化球とかでしょうか(;´∀`)ゝ”

コーヒーに関するキレは、もちろん変化球ではなくビールのほうだと思います。

一般的には口に含んだ時に感じる苦味が強くて、それが早く消えるほど、「キレがある」と言われます。

一方で、苦味が弱いと、単に「スッキリしてる」となります。

つまり、苦味の強さと滞留時間の短さ、両方を兼ね備えたものとなります。

ビールのキレ
キレは苦味の強さと滞留時間に関係します。

【キレのあるコーヒー豆】

現在コバルトにあるコーヒー豆では、ブラジル ダテーラヴィライタリアンローストがイチオシです。

最も深い焙煎度なので、苦味はラインナップ中で最強です。

滞留時間も同じ豆のフルシティローストと比べると、舌に長く残らず、さっと引いていく感じになっています。

このコーヒーが苦すぎるという場合は、ベトナム ダムダ (フルシティロースト) がオススメです。

インドネシア マンデリンの後継として始めた豆ですが、マンデリンはボディが濃厚で苦味の滞留時間が長く感じるのに対し、ベトナム ダムダはすっと消える感覚が味わってもらえると思います。

以上ですが、ご参考になれば幸いです。

【エピローグ】

いよいよ春が到来。

心地よい季節に心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

年齡と同じ数のコーヒー豆でコーヒーを淹れる

コーヒー豆46粒で5.5g

今日は節分。

最近は恵方巻きが目立ちますが、豆まきして年齡と同じ数の豆を食べるという風習が最も伝統的かつポピュラーですよね。

うちは煎り大豆を「まかずに食べる」が習慣なのですが、今年は自家用にキープしておこうと思っていたのまで全てコバルトのお客様に提供してしまいました(;´∀`)

そこで思いついたのが年の数のコーヒー豆でコーヒーを淹れること。

通常、コーヒー豆は重さか体積(カサ)のどちらかで量りますが、あのベートーヴェンは毎回60粒きっちり数えてコーヒーを淹れていたと言われています。

大豆が無くなってしまったのを機に、やってみる事にしました。

【コーヒー豆の数と重さの関係】

俺は今46歳なので、46粒のコーヒー豆を量ってみたら、5.5g。

「少なっ!」

というわけで、淹れる前に挫折(;´∀`)

これじゃ、まともなコーヒー淹れれないですからね。

ちなみにベートーヴェンの60粒でも約7g。

80歳でエスプレッソ1杯、100歳でホットコーヒー1杯(昔ながらのカップ120ccの場合)がまともに作れそうな感じです。

これらを目標に健康維持につとめていくのも良いなぁ・・・と思った2019年の節分でした。

コーヒー豆46粒で5.5g
今回はブラジル ダテーラヴィラのイタリアンローストで量りました。コーヒー豆によって少しの差は出ます。

【エピローグ】

煎り大豆も恵方巻きもコーヒーとの相性はイマイチかもしれませんね。

俺は大安亭市場で豆大福を買ってこようと思います。

今日も心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

緑豆でベーコン豆

今回も緑豆です。

緑豆のややクセのある香味が何かに似てるなぁと思ってた「何か」が、シンプルに塩味だけにしたら何かわかりました。

それは、グリーンピース。

同じマメでも緑豆はササゲ属でエンドウマメとは属からして異なるんですが、同じ緑色のせい?か、グリーンピースには香味が似ている気がします。

その事に気づいたら、次元ファンなら作ってみたくなるのが「ベーコン豆」。

実は俺はかなりの次元大介ファンで、彼の愛銃「コンバットマグナム」を持っているのは当然で、彼のコスプレでマラソン大会に出たことも何度かあります。

親子や夫婦で食べ物の好みが似るように、次元が好んで食べる「ベーコン豆」は俺も好きなのです。

早速グリーンピースを緑豆で代用した「ベーコン豆」を作ってみました。

富士マラソンフェスティバルでの次元ラン
富士マラソンフェスティバルでの次元ラン。「探偵、がんばれ!」と応援された^^;

【緑豆ベーコン豆のレシピ】

レシピについては特筆すべき点は無いです。

少し固めに煮ておいた豆をベーコンと合わせてオリーブオイルで炒めるだけ。

味付けは塩コショウのみ。

強いて挙げると、ベーコンは緑豆と一緒にスプーンですくえるよう、かなり細かく刻んだ事ぐらい。

案の定、とても美味しい「ベーコン豆」ができました。

コーヒーとの相性も上々です。( ´∀`)つc□~

緑豆 - ベーコン豆
緑豆のベーコン豆。ベーコンを小さく刻むとスプーンで食べやすいです。

【エピローグ】

食べ終えて一段落したら、他の豆でも「ベーコン豆」作ってみたくなりました。

これまでどの豆でも煮豆の時は、「パルスイートのみ」「塩のみ」「パルスイート+醤油」の3パターンで味見してましたが、第4のパターンとして「ベーコン豆」を加えたくなりました。

課題はリーズナブルで美味しいベーコンの調達だなぁ。

良いベーコン情報があれば提供お願いします( ´∀`)

コーヒーミル(グラインダー)の静電気対策

インフルエンザが流行中ですが、お元気にコーヒー豆を挽いておられますでしょうか?

今の時期は空気が乾燥しているため、ミルで挽かれたコーヒー豆の粉が、静電気によって器に付着したまま離れなくなりがちでないかと思います。

静電気除去テープなんてのもあるのですが、貼ってみてもあまり効果がないんですよね。

そこで、2つほど対策を紹介してみたいと思います。

2つ目のは対策と言えるのかどうかわかりませんが(;´∀`)

1. 受ける容器を帯電しにくい物に変える

「静電気で粉が離れない」という場合、プラスチックや陶器などの器で粉を受けてないでしょうか?

これらの材質は、電気を外に逃がしにくく、帯電したままになりやすいです。

それをアルミやステンスレスといった金属の器に変えると、だいぶ状況が改善する事があります。

コーヒーミルの静電気対策

近くにアースの接続口があるなら、アース線をつなぐとなお良いと思います。

アース線によって動かしにくくなるかもしれませんが。

コーヒーミルの静電気対策

うちはインドのアルミ製カップに変えてから結構マシになりました。

あちこちにあると思いますが、アジアン雑貨店だと色々と面白いデザインのものがあって楽しいです。

ただ、いくらデザインが好みでも、お持ちのミルに置けないと用をなさないのでご注意下さい。

2. 気にしない(;´∀`)

器にへばりついたままになっている粉を見てみて下さい。

とても細かい粉ばかりではないですか?

粒径1mm以上あるようなら、重さもそれなりなので、振れば容器から落ちていきます。

一方、微粉は帯電した容器から離れ落ちにくいです。

微粉はコーヒーの味を不味くする原因のひとつで、わざわざ茶こし等で取り除いてから淹れる人もいるぐらいです。

「取り除くのが手間な微粉が勝手に取り除けてラッキー!」ぐらいの気持ちで、気にしないのもありかなと思います。

粉の量が減ってコーヒーが薄くなるようなら、少し多めに挽くようにすればいいと思います。

コーヒーミルの静電気対策

【エピローグ】

どんなもんでしょか?

静電気全盛の季節は、コーヒーが美味しい季節でもあります。

ちょちょいと乗り切って、心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~ー

緑豆を使った善哉「ぶんずぜんざい」

ぶんずぜんざいとコーヒーと砥部焼

豆を扱うようになってから、日本豆類協会から出ている豆類時報に目を通すようにしています。

豆類時報(巻別一覧) | 公益財団法人 日本豆類協会

年4回の発行で最新号が先月掲載されたので、早速ダウンロードして見てたら、面白い豆料理を発見しました。

それは小豆では無く緑豆を使った「ぶんずぜんざい」。

ちょうど、インドの緑豆でのあんこに取り組んでたので、見た瞬間「ピッ!」と来ました。

岡山県笠岡市のおやつとして紹介されていましたが、ググってみたらトップに出たのは倉敷市のWEBサイト。

ぶんずぜんざい/食育ポータル/倉敷市

倉敷でも同様に食べられていて、原材料の緑豆は玉島地区、真備地域などで作られているとのこと。

「真備」という地区名に、またピッときました。

神戸では阪神淡路大震災があった1月は減災月間となっていて、いろんなイベントが催されています。

コバルト近くのJICA関西食堂では「被災地を忘れない」と題し、国内外の被災地の代表的な料理をセットメニューにして提供しているんです。

昨年まではこのセット目当てにJICAへ行ったりしてたんですが、最近はほとんど外食しない事が習慣になっており、今年は自分で「ぶんずぜんざい」を作ってみる事にしました。

【作り方の概要】

まず家にあった緑豆はダルだったので、ホールをいつものスパイス屋さんでゲット。

やっぱりぜんざいは煮豆もしくは粒あんでないとダメですよね。

次に、水に浸けず洗っただけの緑豆から圧力鍋加圧5分で甘煮をさくっと作り置き。

続いて、白玉粉&豆腐で白玉団子をさくっと作り置き。

翌日んび煮豆と団子を一緒に水に浸して、レンチンで出来上がり!

緑豆と大豆、もやしの材料としてはライバルの共演が、素敵ではないでしょうか?

ぶんずぜんざいとコーヒーと砥部焼
岡山の笠岡や倉敷で作られている、ぶんずぜんざいです。

【エピローグ】

味の方はというと、皮付きなのでダルより緑豆の個性的フレーバーが主張している感じです。

例えるなら、同じ緑色のグリーンピースのようなフレーバーです。

俺はなかなかイケルと思いましたが、相方はイマイチだったようで、好き嫌い分かれそうです。

自分としては緑豆のレパートリが増えて満足。

いつか倉敷で味わってみたいものです。

豆(マメ)もあります

佐用もち大豆(夢さよう)

豆屋コバルトと言っているわりに、主要取扱い品であるコーヒー豆は実はマメではありません。

豆の形をしているからそう呼ばれていますが、実際は木の実の種です。

でも現在は本当のマメも少し取り扱っていますので、紹介させていただきたいと思います。

【いかり豆(皮無し)】

いかり豆とはそら豆を揚げたものです。

飲み物はお茶と合わせがちかもしれませんが、皮を取り除くことで、コーヒーとの相性が飛躍的にアップするように感じます。

特にハイローストからシティローストぐらいの中煎りのコーヒーがいいと思います。

甘くないコーヒーの友をお探しの方は試してみる価値ありかもしれません。

皮取り いかり豆
コーヒーに豆といえばピーナッツ(落花生)が定番だと思いますが、いかり豆も好いです。

【煎り大豆】

大豆を焙煎した物ですが、コバルトで焙煎しているわけではなく、焙煎済みの物を仕入れているだけです。

正直、外観はそんなにキレイではありません。

最上級品とまではいかない素材を、技術で美味しく仕上げている印象を受けます。

スーパー等にある物と比べると、こんがり深めに煎られており、カリッと硬めで香ばしく、個人的には食べだしたら止まらない美味さです。

お安いので、節分の豆まきなど食用以外にも使いやすいのではないでしょうか。

煎り大豆
素材より技術で勝負といった感じがする煎り大豆です。

【佐用もち大豆】

故郷 佐用の在来大豆です。

兵庫県の名産品として有名な大豆で、特に加工した味噌は人気があり、神戸でも百貨店、北野、元町商店街などにある兵庫県の物産品店などで見かけます。

人気があるのは喜ばしいのですが、佐用もち大豆の「大粒でモチモチした食感」という特徴は、味噌だとわかりにくくなってしまうように思います。

それらを体感していただくには、煮るなり蒸すなりご自由に調理していただくのが一番と思い、乾燥豆の状態で提供中です。

今年のお正月に黒豆(黒大豆)を煮た人なら、まずは単純に置き換えてみていただければと思います。

時間がかかって面倒ってかたは、韓国風のシワシワで硬い煮豆はいかがでしょう?

圧力鍋でサクッと作れますよ。

2ヶ月前に楽天レシピにアップしたのを参考までに。(写真ほとんど無いです(;´∀`))

圧力鍋で韓国風大豆煮 by 豆屋コバルト|簡単作り方/料理検索の楽天レシピ

佐用もち大豆(夢さよう)
店主の故郷 佐用町の在来大豆です。

【エピローグ】

以上簡単ですが、現在、コバルトにあるマメの紹介でした。

コーヒー豆ともどもよろしくお願いします。

よい豆で心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

モスビーン(moth bean)であんこ

モスビーンあんバター

2019年の煮豆ライフは予定どおり日本伝統の小豆で初めました。

そろそろ新しい豆での施行を再開する事にします。

今回はミャンマー産のモスビーンです。

【使用した豆】

モスビーンは亜属レベルまでは小豆と同じでササゲ属アズキ亜属です。

これまでに試したウラド豆、黒目豆(ブラックアイ)も同じです。

行きつけのスパイスストアでは、ウラド豆はミャンマー産のホール、インド産の挽き割り、ダル(挽き割りの皮が無いもの)という複数形態で提供されていますが、モスビーンはミャンマー産のホールだけでしたので、それを使って粒あんを作る事にしました。

まずは、お決まりの八ツ橋スプーン!

【調理特性】

小豆と比べると柔らかく煮えるまでに時間がかかります。

小豆ほど皮が破れないので、あんこより煮豆にするほうが向いている気がします。

【風味評価】

小豆と同じアズキ亜属に属する豆は、これまでウラド豆、緑豆を試しましたが、むしろササゲ亜属の黒目豆(ブラックアイ)のほうが香味が小豆に似ている印象でした。

しかし、このモスビーンは小豆っぽい香味があって、小豆が好きな人ならモスビーンも美味しく感じると思います。

俺は渋切りしなくても美味しくいただけました。

これまで試してきたササゲ属の豆を、小豆と香味が近い順に並べると以下のような感じです。

小豆 > 黒目豆 > モスビーン >>> 緑豆 >>>>> ウラド豆

モスビーンあんバター
モスビーンの粒あんであんバターベーグルサンド。小豆の代わりが十分務まります。

【その他】

コーヒー屋的にはコーヒーで煮なくてもコーヒー色の餡になるのがお気に入り。

栄養面では Wikipedia によると鉄分がかなり豊富みたいです。

豆の中で特に鉄分が豊富と言われるレンズ豆や大豆で乾燥豆100g中に鉄9mgなのに対し、モスビーンは10mg超えてるんです。

貧血な人には良い豆かもしれません。

モスビーンでぜんざい!

【エピローグ】

小豆っぽい香味の煮豆を作る場合、血糖値高めの俺には、小豆よりタンパク質が多くて炭水化物が少ない黒目豆が筆頭だったのですが、今回のモスビーンかなり気に入りました。

貧血のため、献血を断られてしまう可愛そうな相方には、このモスビーンを煮てあげようと思います。