コーベー「かやぶき」とは ① – 何故に「かやぶき」か

茅葺屋根(かやぶき)

Facebook等ではお知らせしていますが、来月のコーベー(コーヒー豆屋のベーグル)として 、モカジャバコーヒーキャラメルマカデミアに続く第4弾「かやぶき」をリリース予定です。

「かやぶき?なにそれ?」って方もいらっしゃると思いますので、7月1日の発売に先駆けて、紹介させてください。

まず今回はコンセプト、名前についてです。

「かやぶき」とは漢字で書くと「茅葺」で茅葺屋根の「茅葺」です。

コバルトがある地区は葺合地区といって、1980年に生田区と葺合区が合併して中央区になる前は葺合区だった場所です。

1976年に神戸市葺合区役所が発行した行政ガイド「葺合区あんない」(下記)によると、葺合の名は茅葺に由来している事がわかります。


現在の葺合区一帯の土地は、鎌倉時代には「葺屋荘ふきやしょう」という名で呼ばれ、武士の領地となっていました。「葺屋荘」の葺は茅葺のことで、屋は、軒を並べた家…農家…のことです。ですから茅ぶき屋根の建ち並ぶ豊かな農村の姿が、そのまま鎌倉時代の荘園「葺屋荘」の名称となっていたのです。

明治のはじめ、熊内くもち・生田・中尾・滝寺新田たきでらしんでん・中・脇浜わきのはま・小野新田おのしんでんの7ヵ村が合併しました。そして、合わせたという意味から「葺合村」となり、また別に、上筒井。下筒井・西筒井の3ヵ村が合併して「筒井村」ができたため、元の「葺屋荘」の名は廃止されました。

その後、明治22年4月1日に神戸市政がしかれ、「葺合区」となり、現在に至っております。

(1976年発行 神戸市葺合区役所 行政ガイド「葺合区あんない」より引用)

茅葺屋根(かやぶき)

コバルトはこの葺合地区で2013年に商売を始め、大きなトラブルも無く、秋には5周年を迎えれそうです。

ポーランド発祥の質素なパンだったベーグルも今は多種多様ですが、この葺合エリアの地域性に馴染んだベーグル、地域に寄り添うベーグルを新たに創って提供したいと思いました。

「では、どういうベーグルにしたか?」については、長くなってきましたので、また次回で。

 

冷めたコーヒーで試飲する時に留意したい事

先月、今月と珍しくコーヒーショップを利用する機会がありました。

その時に、何件か出くわしたのが「冷めたコーヒーを試飲できるようになっているお店」です。

販売中のコーヒー豆を使ってフレンチプレス等で抽出した液体を、ガラスのサーバなどに入れて置いてあるんですね。

それをお客さんが自由に紙コップなどに注いで飲めるようになっているんです。

時間をかけずに簡単に試飲できるのはいいのですが、あまり意味のある試飲にならないんじゃないかと心配になりました。

【冷めたコーヒーの問題点】

数時間たって冷めているようなコーヒーでは以下の3つの問題があります。

1. 香りが無くなる

コーヒーの香りを形成する香気成分は揮発性なので、どんどん空気中に出ていってしまいます。

淹れたてで香りが立っていたのが、のんびり飲んでると香りが無くなっていくのは誰しも経験があるのではないでしょうか?

2. 味が変わる

抽出後のコーヒーはステーリング(劣化反応)により味が変わっていきます。

特には酸味が増していきます。

浅煎りや中煎りのコーヒーが淹れたてで有している酸味を好む人でも、時間が経つにつれ生じてくる酸味はすっぱくて不快という事が多いようです。

3. 味覚が変わる

人間の味の感じ方も変わります。

一般的に冷めると苦味は強く感じられ、甘味は弱く感じられます。

ちなみにアイスクリームが溶けると異様に甘くなるのは、冷たくても甘味が感じられるように甘味料を大量に使っているためです。

【まとめ】

以上のように香りも、味も、味覚も経時変化しますので、淹れたてで飲むのが信条な方には、あまり参考にならない事が懸念されます。

逆に、普段から冷めるのを待って飲む方なら多少は有意義かもしれませんが、あまりいないですよね ^^;

スタバのホットコーヒーは作り置きですが、劣化するので淹れて30分後に捨てるそうですよ。

それよりも劣化したコーヒーで味見というのはどうなんでしょう。

ダメモトでも、冷めた状態で置かれている液体では無く、淹れたてのコーヒーで試飲させてもらえないか頼んでみたほうがいいと思います。

公的政治的はさておき私的文化的に

チャンジャの明太フランス

最近SNSに韓国食品を使ったサンドイッチの写真を投稿したり、その際にハングルのハッシュタグを付けたりしています。

見た人から訝しまれてるかもしれませんので、その経緯を書く事にしました。

プルゴギベーグルサンド
プルゴギベーグルサンド #불고기

今日は日中韓サミットということで韓国の文在寅大統領が来日されました。

文在寅大統領といえば「親北」「反日」など言われており、日韓友好を願う人なら
今後の動向が気になるところですよね。

反日のアクションをとるのは、そういう言動をすることが、国民からの支持率アップにつながるからなのだと思います。

実際、過去には、支持率が落ちてきた時の挽回策として反日アクションに出るようなケースが結構あったと思います。

とすると、逆に一般ピーポーレベルで日韓関係が良好なら、反日政策をやっても支持率が上がらないため、そういった政策は影を潜め、政府レベルでも関係が良くなるのでは無いかと期待されます。

公的政治的は置いておいて、私的文化的に交流を深める。

これが一般ピーポーがやれる事であり、やるべき事だと思った次第です。

そんな考えで、韓国の人から「イイネ」してもらえるよう、冒頭のような投稿を時々しております。

もし不快なようでしたら、アンフォローしちゃってください(;´∀`)

どうぞよろしくお願いします。

チャンジャの明太フランス
チャンジャの明太フランス #창난젓 #명태프랑스

「柏餅」にコーヒー

もうすぐ端午の節句。

柏餅をこよなく愛する者ととしてテンションがあがるシーズンです。

和菓子屋さん、スーパー、あちこちに柏餅が並び、これから手に入れようという方も多いと思います。

そこで、今回のテーマは「柏餅にコーヒー」ですが、柏餅にはいくつか種類があり、それぞれでかなり風味が異なります。

「どのコーヒーが合うか」といういつもの観点では無く、コバルトブレンド(フルシティローストのコーヒー)はどの柏餅にしっくり来るかという観点で相性チェックしてみました。

【今回の柏餅】

コバルト近辺は和菓子屋さんは多いのですが、柏餅の種類があまり多くありません。

白だけというお店が多く、時々緑があるという状況で、桃にいたってはほとんど見かけません。

今日は休みだったので、3種類とも提供されている美吉堂さんまで遠征してきました。

美吉堂さんの3種類は以下のとおりです。

・白(漉し餡)
・緑(よもぎ+粒餡)
・桃(味噌餡)

葉を表裏逆にして味噌餡を示すという話は聞きますが、美吉堂さんのは粒餡だけが表裏逆なのが面白いです。

柏餅にコーヒー

【ペアリング結果】

「1位 白、2位 桃、3位 緑」となりました。

●白

ベーグル担当

鉄板! 無難!
「餡は粒餡に限る!」って人で無い限り、これで決まりでしょ。


コーヒー担当

安定の組み合わせに違いない。コーヒーに合わないものが入って無いからなぁ。


●緑

ベーグル担当

ヨモギが強力で、アフターテーストはヨモギ一辺倒になる感じ。
日本茶があるなら敢えてコーヒーは淹れないかも。

コーヒー担当

基本的にヨモギ、モロヘイヤなどの草系はコーヒーにはもうひとつな物なんだろうな。
それが、小豆餡マジックでコーヒーに合う一品に変身するが、マジックの効果が消滅するとピンチ。

●桃

ベーグル担当

正直期待してなかったけど、予想以上にいけるね!
味噌が強く主張していないからだと思う。
もっと塩辛いと思ってたわ。

コーヒー担当

今回のはコーヒーと口内ミックスして美味しく楽しめるけど、味噌餡はお店ごとの個性が強いので、一概には言いにくい。

【エピローグ】

どんなもんでしょか?

柏餅選びの一助になれば光栄です。

GW中のコーヒータイムは美味しい柏餅と良いコーヒーでほっこりしてください( ´∀`)つc□~

柏餅にコーヒー
「真ん中が味噌餡」と思うでしょう?ところがどっこいでした。

こんな考えでコーヒー豆のラインナップを揃えています

新規のお客様から、「グァテマラとか中米のコーヒーは無いんですか?」とか「ここブルマン置いて無いの?」とか問い合わせをいただくのですが、現状ありません。

開業当時は、地域ごとに1カ国ずつは扱おうと思ってた事もあります。

例えば、南米代表 ブラジル、アフリカ代表 エチオピア、アジア代表 東ティモール、カリブ海代表 ドミニカ、とワールドカップみたいな具合に。

でも、今はそういう考えはあまりありません。

というのも、各国の加工方式が多様化し、生産エリアや生産国毎の特徴が弱くなってきているからです。

それよりは、ウォッシュト(湿式精製)、ナチュラル(乾式精製)といった加工方式毎にコーヒー豆を揃えるほうが、よほど風味のバラエティがあって楽しんでいただけると考えています。

もちろんその前に味を決める大きな要素として焙煎度がありますので、まずは焙煎度をミディアム、ハイ、シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアンと6種類しっかり用意するのが第一。

その次に、同じ焙煎度の中で加工方式の違うものを揃えていきたいという考えです。

現状は以下のような感じです。

  ウォッシュト ナチュラル セミウォッシュト ブレンド
ミディアム エチオピア🇪🇹      
ハイ 東ティモール🇹🇱      
シティ タンザニア🇹🇿     アクア
フルシティ 東ティモール🇹🇱 ブラジル🇧🇷 インドネシア🇮🇩 コバルト
フレンチ       ネイビー
イタリアン   ブラジル🇧🇷    

コバルトはまだ零細ロースターで、焙煎後の鮮度を重視すると、品数はそう増やせません。

例えば20種類焙煎して、それが数日で全て完売するならいいのですが、残念ながらまだそんな状況ではありませんΣ(´∀`;)

なので、10種類程度の商品数の中で、お客様の好みを考え、フルシティを厚く揃えているのが現状です。

もっと多く焙煎できて品数を増やせるようになったら、まずシティロースト、さらには他の焙煎度においても、もう少しバラエティをもたせていきたいと思っています。

coffee world
今は生産エリア毎にコーヒー豆を揃えることは考えていないのです m(_ _)m

ブラックデースポット(チャジャンミョン)

チャジャンミョン

あと1週間で4月14日。

全然流行って無いですが日本ではオレンジデーというオレンジを楽しむ日になっていて、コバルトでも過去にはイベントやったりしてのっかった事があります(;´∀`)

でも、今年は特に予定していないので、代わりに耳寄り情報をお伝えします。

【韓国ではブラックデー】

お隣の韓国ではオレンジデーは4月14日では無く11月14日です。

4月14日はブラックデーで彼氏、彼女のいない人がチャジャンミョン(炸醤麺, :짜장면)という麺料理を食べるのだそうです。

日本のオレンジデー同様に一部の人がのっかってるだけのようですが、韓国ドラマでは「4.14にチャジャンミョン」という場面が時々出てくるそうです。

【チャジャンミョンが食べれるお店】

コバルト近辺には韓国料理屋さんが結構あります。

その中でチャジャンミョンを提供されているのが「とんがらし」さんと「まにわ」さんです。

どちらもコバルトから徒歩5分程度。

北へ行けば「とんがらし」さん、南へ行けば「まにわ」さんです。

全席喫煙可が「とんがらし」さん、全席禁煙が「まにわ」さんです。

周辺お立ち寄りスポットに追加しました。

韓国風ジャージャ麺(炸醤麺) チャジャンミョン
とんがらしさんのチャジャンミョン。 中華の炸醤麺と比べるとかなり甘めです。

スパイスストアの豆でコーヒー餡(Black Eye)

Black Eye

コバルトではコーヒー豆焙煎後の鮮度を重視し、販売期間を焙煎から7日後までと定めています。

毎回7日後までに売り切れればいいのですが、そうはいかないこともあります。

売れ残って販売期間を過ぎてしまった豆はどうなるか?

飲める程度の量なら自己消費、飲み切れない時は基本廃棄です。

ただ、イタリアンローストやフレンチローストといった極深煎りは、製菓、製パンなど飲む以外の用途に使えます。

そのひとつとして施行していたのがコーヒー餡です。

今回、イタリアンローストの豆が売れ残ったので、久しぶりにチャレンジしてみました。

【これまでのチャレンジ】

最初は小豆餡を作る時の水の代わりに濃厚コーヒー液を使う方法でしたが、小豆に負けて、コーヒー感があまり出ませんでした。

そこで白餡を作る時の水の代わりに濃厚コーヒー液を使う方法をとる事にしました。

しかし、手亡、白えんどう豆といった白餡の材料が入手しにくかったので、インド人コミュニティが発達している神戸には豊富なスパイスストアで販売されている豆で代用することにしました。

1Kg500円程度なので、原価低減にもなります。

前回は White Lobia という豆を使ってみました。

White Lobia は日本語訳で白えんどう豆と書かれているので、白餡の材料として適しているようなのですが、皮が固く、水に浸けた後、煮る前に皮を取る必要があり、これがなかなか大変でした。

white lobia (白エンドウ豆)
ナフリスタンさん(残念ながら既に閉店) で買った商品のラベルではWhite Lobiya と書かれていますが、正しくはWhite Lobia のようです。

【Black Eye 編】

そこで、今回はBlack Eyeという別の豆で試しました。

名前どおり黒い目のような柄があり少し不気味ですが、粒は小さく、皮も柔らかめです。

Black Eye

皮を取らずに作ってみましたが、フードプロセッサーを使わなくても、マッシャーだけでそこそこ滑らかにすることができました。

Black Eye

風味はWhite Lobia よりは癖がある感じです。
でも小豆ほどでは無いので、コーヒー感は残りました。

まずまずの物が、簡単、低コストで作れたので、今後は Blace Eye固定でクオリティを高めていこうと思います。

コーヒー餡のバカンスサンド(カンパーニュサンド)
早速カンパーニュサンドにしてみました。やっぱり餡はこういう軽いパンのほうが合いますね。ベーグルの出る幕じゃなさそうです。