コーヒー豆の保存について (ご購入からご自宅に持ち帰られるまで)

お客様からいただく問い合わせで最も多いのがコーヒー豆の保存容器、保存方法についてです。

Facebookのほうで断片的に紹介したりしていましたが、一度HPのほうに記事にしておこうと思い、こちらに投稿することにしました。最終的には固定コンテンツのほうに整理するつもりです。

今回は、通常(持ち帰り用の容器をお客様が持参されない場合は)一番最初にコーヒー豆が入ることになる、店のコーヒー袋についてです。

コーヒー袋には、使用場所まで運搬する用途と、保存する用途があります。
当店の袋はご自宅やオフィスまでの運搬用です。ガスバリア性はそれほど高くないので、持ち帰られたら、保存用の容器に移し替えていただくことをオススメしています。

保存用の袋が有用となるのは、スーパーやコンビニで販売されているコーヒーのように、袋に入れてから開封されるまでに相当な日数があるような場合です。当店はこまめに焙煎して、焙煎後1週間しか販売しないスタイルをとっているので、基本的に不要と考えています。

また、この種の保存袋は、コーヒー豆から出るガスを中から外に出すことで袋の破裂を防ぎつつ、外からガス(酸素等)の侵入はシャットアウトできるようになっています。
しかし、コーヒーの劣化への酸素の影響は酸素濃度を1%以内に抑えれるかどうかが勝負であって、1%を超えてしまったら、もはやあまり差が無い(目くそ鼻くそ)ことがわかっています。
したがって、この袋が威力を発揮するためには、酸素を除去(他の気体に置換)し、酸素を限りなくゼロにした状態で、封をしないといけないのです。大手メーカーの工場ならともかく、当店のような焙煎店ではそんなことはできません。袋の破裂を防ぐ、湿気から守るという点では多少の意味があっても、コーヒー豆の酸化による劣化対策にはあまり有効でないのです。

さらに当然ですが、この袋が有効なのは最初に開封するまでの話です。開けてしまえば、他の密閉容器に移すべきなのは運搬用袋と同じです。

以上の事由で、当店では1枚あたり50円,100円とするような保存袋を採用することは過剰投資と考え、比較的安価な運搬袋を使って販売価格を抑えるようにしています。

ただ、ギフトなどの場合は開封までの時間が長くなりがちなので、袋の破裂を防ぐことと湿気から守ることを目的に、保存袋も用意はしています。(1枚30円いただいておりますm(–)m)

コーヒー袋(運搬用と保存用)
写真左が当店の運搬袋、右側が保存袋です。

今回はここまでとし、持ち帰られた後の保存については、また別途とさせていただきます。