ご当地色を味わえるコーヒー豆

コバルトのコーヒー豆の名称にはドライ、ハニーなど、加工方式名を付ける事がある。

最新リリースの「エチオピア イルガチェフェ ドライ 19/20」も加工方式名(ドライ)付き。

これらは適当に付けたり付けなかったりしているわけではなく、基本方針は以下のような感じでやっている。

  • その生産国で伝統的に採用されてきた加工方式や主流の加工方式で処理された豆は、商品名に加工方式名は付加しない。
  • イレギュラーな加工方式をあえて採用している場合に加工方式名を名前に付加する。

最近の例だと以下のような感じ。

  • グアテマラの伝統は水洗式なので、メディナ農園の水洗式の豆は「グアテマラ メディナ」、乾式は「グアテマラ メディア ドライ」とした。
  • コスタリカといえばハニーなので、ソノラ農園のハニーの豆は、単に「コスタリカ ソノラ」とした。
  • エチオピアは伝統的に乾式だが、水資源に恵まれたイルガチェフェ地区は水洗式でブランドとなったので、水洗式の豆は単に「エチオピア イルガチェフェ」、乾式は「エチオピア イルガチェフェ ドライ」とした。
ブラジル プレミアム ショコラ(ナチュラル)の乾燥工程000000
ブラジルといえば乾式。

近頃は、消費国でのニーズを受け、伝統的な加工方式以外に取り組む生産者が増えているようだ。

その生産国の従来の香味傾向を覆すようなコーヒーに出会えることは面白いし楽しい。

その一方で伝統的な加工方式とは、産地毎に異なる環境などの条件に適応するべく採用されたものであり、それが廃れてご当地色があせていくのは、いくぶん残念に感じる面もある。

そんなわけで、オーソドックな加工方式を踏襲した「これぞホニャララのコーヒー」と言えるコーヒー豆は、加工方式名を付けないシンプルな商品名によって尊重したいと思う。