同じ焙煎度とはこう考えています。

焙煎度の考え方

コーヒー豆の焙煎の進度を焙煎度といいます。
当店ではミディアムロースト~イタリアンローストまで6種類の焙煎度で煎り止めしています。

この時に「何をもって焙煎度を判断するか」というのがあります。
一般的には、コーヒー豆の色で判断することが多いです。普通は目視で色を見て判断しますが、お金がある人は、アグトロン値などの指標を高価な測定器できっちり測ったりもします。

当店の場合、色も見ますが、プライオリティが高いのは豆の温度のほうです。
焙煎度の考え方
例えば、上の図で、コロンビアのコーヒー豆を210℃まで加熱してAのポイントでフルシティとして煎り止めしたとします。
次にインドネシアのコーヒー豆を同じように焙煎してAまで到達したが、色づきがコロンビアの時よりやや薄いとします。
この時、色を優先するなら、煎り止めせずに焙煎を続け、同じ色づきになったBで止めるわけです。
これに対し、温度を優先する場合は、わずかに色づきが薄くてもAで煎り止めます。

Aで止めたコロンビアとBで止めたインドネシアは色こそ同じですが、より長い時間、より高温まで加熱したインドネシアのほうが化学反応が進んでおり、焙煎度(焙煎の進度)も進んでいると言えると思います。
色はメイラード反応やカラメル化などによって形成されます。素材の生豆が違うと、反応の元となる成分の量等も違うでしょうから、同じ温度まで加熱しても色に少しの差は生じると思います。
それなら、例え少し色づきが違っても、同じように加熱して同じ温度まで到達したもの同士なら同じ焙煎度とみなして良いと思うのです。

当店のインドネシアとエチオピアはどちらも焙煎度はフルシティローストですが、よく見ると色合いが少し違っています。インドネシアのほうが少し薄く見えると思います。それは上記のような「焙煎度に対する考え」によるものです。

 

トランス脂肪酸の使用状況

昨日からトランス脂肪酸が騒がれてますね。米国のFDAが3年以内に食品への使用を全廃することを通達したそうです。

今回のニュースを見られて、当店のお客様におかれましても気にされ始めるかたもいらっしゃるかと思いますので、あらかじめ、当店での使用状況をお知らせてしておこうと思いました。

といっても、トランス脂肪酸は日本国内では禁止どころか表示義務も無いので、アバウトな話であることをご承知おきください。

まず、ベーグルです。パン関連で含有量が多いとされるのはショートニング、マーガリンといった油脂に含まれるトランス脂肪酸です。
ベーグルは基本的に生地に油脂を使わないのが特徴です。
(たまに街で見かけるクロワッサンベーグルとかは別ですよ。(^^;))
当店でも使ってません。

ベーグルチップスを作る際はスライスしたベーグルに油脂を塗りますが、当店で使っているのはバターかココナッツオイルのどちらかです。

トランス脂肪酸が入っているとしたら、チョコチップ、粒ジャム、などの具材のほうです。先述しましたように、これらのトランス脂肪酸含有量は記載されていないため正確にはわかりませんが、ベーグル1個に含まれる量としては多くないと思います。

ベーグル以外ではドリンクやゼリー用に用意しているコーヒーフレッシュぐらいです。
これはトランス脂肪酸が含まれるものとして悪名高いですよね。
当店に置いているものも、牛乳から作っているものではありませんので、おそらく入っていると思います。

そんなコーヒーフレッシュをポンポンとお客様にお出ししたくはないので、アイスコーヒーのお客様にはフレッシュは原則出さないようにしてます。アイスコーヒーご注文のお客様にはブラックで大丈夫かお聞きし、フレッシュを入れたいというかたには代わりにアイスオレを選んでいただくようオススメしています。

コーヒーゼリーは、room for milk をカップの上に1cmほど確保して、ご家庭で牛乳や豆乳などをたっぷり入れていただけるようにしています。ゼリーが濃い目なので、味の面でも濃厚なフレッシュより粘度の低い牛乳や豆乳のほうが合うと思います。

ただし、コーヒーゼリーをお買い上げのお客様に「フレッシュはお出ししておりません」と一方的にお断りするのは不親切な気がしますので、お客様がご希望される場合に限りフレッシュをお付けしています。
トランス脂肪酸の摂取を避けたいとお考えでしたら、そのまま何も入れずに召し上がっていただくか、ご自分で牛乳or豆乳をご用意いただけますようお願いします。

transfat

グァテマラのコーヒー豆が無い理由

グァテマラ

【グァテマラは人気ですが・・・】

当店のコーヒー豆メニューには現在グァテマラがありません。
グァテマラのコーヒーは日本でとても人気があります。
中煎りで提供するところ、深煎りで提供するところなど、焙煎度は違っても、どこのコーヒー豆屋でも何かしらのグァテマラコーヒーが置いてあると思います。
三宮、元町あたりにあるコーヒー豆屋さんのHPをのぞいてみても、置いてない店は当店ぐらいしか無いようです。
昨年10月下旬に販売終了して以来ですので、もうすぐで8ヶ月間グァテマラが無いことになります。

【品揃えに関するポリシー】

当店に無いのは、コーヒー豆の品揃えに関するポリシーによるものです。
当店は、コーヒー豆も農作物なので旬があると考えています。
そして、旬を意識して、ニュークロップ(新物)が日本に入港したらできるだけ早く焙煎してお客様にお渡ししたいと思っています。

逆に、たとえ人気のある生産国のコーヒーでも、古くなったものは積極的には扱わない方向でいます。

定番商品はラインナップの半分以下に抑えて、残りはその季節のコーヒー豆をバンバン入れ替えて回して行くことで、旬の味とともに季節感をお客様に届けしたいと思っています。

【グアテマラはというと・・・】

グァテマラについては、収穫時期が10月~3月ぐらいで、日本に入ってくるのは6月~10月ぐらいです。それぐらいの時期がグァテマラの旬ということになります。
(詳しくは過去記事「コーヒーの生産地毎の旬」を参照してください。)
したがって、春に提供できるグァテマラは1年以上前に収穫された、旬の時期を過ぎたグァテマラということになります。
そんな古いグァテマラを無理に取扱い続けなくてもいいじゃないかと思うわけなんです。
マンデリンやエチオピアなど独特な強い個性があるものならともかく、グァテマラは産地や精製方法によってかなり風味に差があり、これがグァテマラというようなものは無いと感じています。
それなら、代わりにもっと旬なアフリカなどのコーヒーを楽しんでいただきたいと思うのです。

さて、そんなグァテマラですが、そろそろ新物が入って来る時期になりました。
もちろん早めに仕入れて焙煎する予定ですので、もう少々お待ちください。
どうぞお楽しみに!

グァテマラ

コーヒーの街

コーヒーの街ともパンの街とも言われる神戸。

たしかにパンの消費量は全国1位なのですが、コーヒーは28位とそれほど振るいません。
統計局ホームページ/家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成24年(2012年)~26年(2014年)平均)

神戸でコーヒー屋をやっているので、神戸がコーヒーで盛り上がればいいなとは思います。でも、単にコーヒーの消費量だけ増えれば良いというのには違和感があります。

日本全体のコーヒーの飲用状況に目を向けると、いまだに「インスタント」がトップです。
WS000022-001
なお、当店で扱っているいるようなコーヒー豆を使って淹れて飲むのは「レギュラー」に分類されます。

冒頭の消費量はレギュラーもインスタントも缶もリキッドも全て含んだものです。
個人的には、単に消費量が多い街より、自分で淹れて飲む飲用スタイルがより根付いている街のほうが、「コーヒーの街」と呼ぶに相応しい感じがしますし、なにより格好いいと思います。
そんな街になることを願って、自分で淹れてコーヒーを楽しむことの素晴らしさを、これからも伝えていきたいと思うわけです。

Have a cup of coffee!
今日も素敵なコーヒータイムを!

【周辺スポット情報 11】業務スーパー@大安亭市場

「さて、今回はどちらを紹介しよう?」と思いましたが、現在ポイントサービスを絶賛開催中の大安亭市場のお店を続けることにします。

大安亭市場の北端にある業務スーパー(神戸物産)です。
P1040520-001
といっても、大安亭店を知らなくても、業務スーパー自体は良くご存知かと思います。兵庫県を代表する企業ですから。
大安亭店だからといって、他に無い特別なものが置いているわけではありません。むしろ、市場とかぶらないようにするためか、品揃えは他の店舗より少ないように思います。
そんなわけで、今回は業務スーパー自体では無く、業務スーパーの豊富でリーズナブルな輸入食品の中から、ベーグルにおすすめの逸品をいくつか紹介したいと思います。

クリームチーズ&スモークサーモンという「ベーグルといえばこれ」という鉄板商品もあるのですが、普通すぎて面白みが無いのでパスします。代わりに、こちらのイタリア直輸入のアンチョビペーストを紹介します。
P1040501

そのままだと辛いのですが、クリームチーズに少量をまぜると、とても美味しいディップができます。ノーマルのクリームチーズに飽きたら試してみてください。
P1040515-001

次はこのメキシコ直輸入のサルサです。
P1040495

サルサといえば、トルティーヤ・チップスなどにつけて食べるかたが多いと思います。少し水っぽいので、食パンなどスカスカで柔らかいパンにつけるとベシャベシャになってしまいがちです。
こちらのサルサは具だくさんで濃厚な上に、ベーグルはクラムがつまってまるので、ベシャベシャにならず美味しく食べれるんです。
P1040498

他にもいろいろあるのですが、今回は、あまり怪しいもの(^^;)が使われていないものを選んでみました。

冒頭のポイントサービス、5,000円(500円x10)のお買い物で1,000円の買い物券になるという、なかなか無い還元率です。
普段ご利用されないかたもこの機会に足を運んでみて下さい。

周辺お立ち寄りスポットに追加しました。

自宅用のコーヒー豆を使って職場でコーヒーを楽しむ方法

最近、コーヒーの良い効能についてのニュースをよく見かけます。

糖尿病、心臓病、勃起不全(^^;)などの発症を抑える効果があるんだとか。

過去には「勃起不全を招く」なんて記事も見たことがあるのですが、逆転してますね。

昔は悪者扱いでしたが、最近は良い話のほうが圧倒的に多いようです。

個人的には「効能目当てにコーヒーを飲まんでも・・・」という気はします。

嗜好品なんだからコーヒーが好きなら飲めばいいと思います。

でも、コーヒーが好きで既に飲んでる人なら、せっかくなんで、効能というオマケが期待できるぐらいの量を飲めると一石二鳥で良いように思います。

その量というのは、ニュースを見ていると、大体1日3杯ぐらいというのが多いようです。

cup_PNG1994

日中外出されているかたは、朝、夜の1杯ずつは家で淹れて飲めても、もう1杯がなかなか難しいようです。

もちろんコンビニなどで買って飲めば簡単なのですが、せっかく自宅にお気に入りのコーヒー豆があるのだから、それを使いたいというのは当然だと思います。

そこで、自宅のコーヒー豆を使ったコーヒーを職場などで飲む方法をいくつか提案したいと思います。

(1) 家で作ったアイスコーヒーを保冷容器に入れて職場に持っていく

「コーヒーはホットに限る!」というかたでないなら、これが一番現実的だと思います。

氷を入れておけば品質の劣化はゆるやかですので、朝作って午後に飲んでも十分美味しいアイスコーヒーが飲めます。

3日分ほど作り置きしておけば、1日3杯への道が大きく近づくこと間違い無しです。

(2) 浸漬法 (しんしほう)の器具で淹れる

クレバーコーヒードリッパー
クレバーコーヒードリッパーでペーパーフィルターを使うとフレンチプレスのようなオイル感は出ませんが、そのぶん後始末が簡単なので職場などでの利便性は高いと思います。

これは職場でコーヒーを淹れれない理由が適当なポット(ケトル)が用意できないことにある場合です。

湯は用意できるのでしたら、フレンチプレス、クレバーコーヒードリッパー(当店で試飲用に用意している茶色いやつです)といった浸漬法の器具なら使えると思います。

浸漬(しんし)というのは文字どおり、コーヒーの粉を湯に浸すだけの抽出方法ですので、給湯器や蛇口から出る太いお湯でもなんとかなることが多いです。

通常、コーヒー豆は前もって何日分かを挽いておくことになると思います。当然あまり膨らまなくなりますが、浸漬法なら膨らまないこと自体は問題になりません。

当店でこれらの抽出器具自体をお勧めしているわけではありませんが、職場などで利用可能な選択肢としては挙げられます。

最後に、オススメできない方法も書いておきます。

それは、家で作ったホットコーヒーを保温容器に入れて職場に持っていくことです。

これは明らかに不味くなります。抽出液が高温の状態では劣化反応が着々と進みますので、嫌な酸味や渋みがどんどん増していきます。

家で淹れた時とはまるで異なる香味になってしまっているはずです。

効能はともかく、1日3杯ぐらいは飲みたいというかたは多いと思います。頑張ってみてください。

【周辺スポット情報 10】鳥舟@大安亭市場

2日に1度は訪問している大安亭市場ですが、振り返ると「美山中国物産」さんしかブログで紹介していませんでした。
今回は最も頻繁に利用させていただいている「鳥舟」さんです。仕入れのついでに週に2,3回は立ち寄っています。

名前から明らかなように、鶏肉の専門店です。新鮮な朝引き鳥など精肉がメインですが、お惣菜もとても充実しているのです。当店営業中に料理している余裕はないので、もっぱらお惣菜を便利に利用させていただいてます。
P1040447

当店は9:30オープンなので、9:20が市場を発つタイムリミットなのですが、9:20の時点でこの品揃えです。本当にありがたいです。

あれば毎回買っているのがチキンカツです。味、価格、ボリューム、最高レベルです。あまりにしょっちゅう食べているので、鳥舟さんのチキンカツで体がつくられている気すらします。

前に紹介させていただいた「みなとまち酒店」さんの地ソースをいろいろ合わせるのが楽しいです。
P1040453

鳥舟さんのチキンカツ(100円)と当店のプレーン(140円)で昼食はバッチリではないでしょうか?(^^)
あ、でも、キャベツはあったほうがいいですね。チキンカツに限らずトンカツやビフカツといったカツ系はキャベツが添えられて完成するように思います。
P1040458

大安亭市場でも南端のほうに位置してますので、当店から歩いて5分かかりません。
誰に教えても喜んでいただけるお店ですので、よろしければ。

周辺お立ち寄りスポットに追加しました。