今日は店が休みだったので、図書館で借りた本を読んでました。オライリーの Cooking for Geeks という本です。
オライリーといえばコンピュータ技術書籍の出版社で、かつてIT関連の職業に就いてた時はよくお世話になってました。
そんなオライリーから料理本が出ているのをつい最近見つけ、即、図書館で取り寄せたわけです。
(買わんのかい?、と言われてしまいそうですが・・・)
Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)
オライリージャパン
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さて、目を通すと、いかにもオライリーの本と言う印象で、一般的な料理本とは一線を画すクセのあるコンテンツになってます。
その中でジム・クラークというニューヨークタイムズなどに寄稿しているライターが飲み物の取り合わせについて語っているコラムを見つけました。
飲み物と言っても、ワインを食べ物に合わせる時の話ですが、彼は以下のように語っています。
・重要なのは酸度、タンニン(赤ワインの場合)、ボディまたはアルコール度、そして甘味の4つ
・風味はボーナスのようなもの
・風味やアロマについて語る人が多いのは、そうするほうが詩的だと思っているからさ
自分はワインは飲まないので、ワインについてはわかりませんが、コーヒーと考え方が似ているなと思いました。
上記をコーヒーに置き換えると以下のようになります。
・重要なのは酸度、タンニン(赤ワインの場合)、ボディまたはアルコール度、そして甘味の4つ
→重要なのは苦味、ボディ、酸味の3つ
(タンニンはしっかり焙煎されたコーヒーなら無視して良いです。甘みもフードペアリングで考慮するほどではありませんので無視できます。代わりにコーヒーの場合は苦味が重要です。)
・風味はボーナスのようなもの
→コーヒーも全く同じだと思います。基本的にフレーバー(ナッツ系とか柑橘系とか)を考慮する必要は無いと思います。
・風味やアロマについて語る人が多いのは、そうするほうが詩的だと思っているからさ
→「詩的だと思っている」というより、「通ぶっている」感じでしょうかね。外から見るとインチキ臭く見えますが。
まとめると、コーヒーの場合、フードペアリングで考慮すべきポイントは、苦味、ボディ、酸味の3つの点で、フレーバはオマケみたいなものと考えます。
そして、その3点は「コーヒー豆の焙煎度」で大体は決まりますので、食べ物に合った焙煎度のコーヒーを選べば良いと思います。
例として、ベリー系のタルトなどには酸味のあるミディアムロースト~シティローストぐらいのコーヒーがいいと思います。
チョコレートにはしっかりビターなフレンチロースト、イタリアンローストあたりがいいでしょう。
あんぱん、大福などの餡の甘さはやさしいので、あまり苦すぎないシティロースト、フルシティローストぐらいがいいと思います。
バームクーヘン、ドーナツなどたっぷり飲み物が欲しくなる系のものは、ボディがそんなに強くないミディアムロースト、イタリアンローストなどのコーヒーをさらに薄めに入れてゴクゴク飲めるようにすればいいと思います。暑い時期ならアイスコーヒーもいいですね。
そんな感じですが、実際に食べ物によってコーヒー豆を何種類も使い分けてたら、使い切るのに時間がかかり鮮度が問題になってきます。一般家庭では2種類ほど焙煎度の異なるコーヒー豆を用意しておけば十分楽しめると思います。
それより、フードペアリングを意識するケースは、差し入れや贈り物の時ではないでしょうか。例えばホームパーティーに呼ばれてスイーツとコーヒー豆を差し入れするケース等では、スイーツと相性が良いコーヒーがさりげなく選ばれてると素敵だと思います。そんな時は、そのスイーツに合いそうな焙煎度という観点だけで選んでみてください。
Take it easy! 素敵なコーヒータイムをお過ごしください!