ベーグルで作るキャラ弁 (パックマン編)

当店のお客様には主婦の方が多くいらっしゃいますが、キャラ弁を作るのが大変という話をしばしばお聞きします。

なんでも、他の家のと比較されるので、まあまあちゃんとしたものを作らないといけないが、同じのばかりというわけにもいかず、かなり苦労されているようです。

そこで、微力ではありますが、ベーグルを使って簡単に作れるキャラ弁を考えました。

第一弾は懐かしのパックマンです。

【材料】

・ベーグル1個

大きな具材を巻きこんでいないものならなんでもOKです。
今回は昨日売れ残ったハーブを使用しました。

ハーブベーグル
プレーンじゃなくても、小さい具材が混ぜ込んでる程度なら大丈夫です。

【手順】

(1) ベーグルの一部(5分の1ぐらい)をカットします
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(2) カットしたベーグルをさらにカットします。
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(3) 並べたら完成です。
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所要時間1分!

【おしまいに】

とても簡単でしょ?

問題はこの隙間だらけのパックマンをどうやって弁当箱に詰めるのかということですよね?

すいません。そこまでは考えておりませんでした (^_^;)

弁当というより自宅用ですね。

これに懲りず、第二弾を考えたいと思いますので、お楽しみに (^.^)

 

コーヒーゼリーのベストパートナー

みなさん、コーヒーゼリーはお好きですか?

うちの店でもたまに提供してますが、ゼラチンや寒天があれば簡単に作れるので、ご自分で作られるかたも結構いらっしゃるのではないかと思います。

さて、そんなコーヒーゼリーですが、なかなか悩ましいのが、「セットドリンクを何にするか?」ではないでしょうか。

俺もいろいろ試してきましたが、今回ようやく、ひとつのゴールにたどりついた気がします。

coffee jelly + iced qishr

【人気の組み合わせ】

本題に入る前に、まずは世間一般の人気どころを見てみます。
以前に何かで見たアンケート結果だと、人気ベスト3は以下のようでした。

1位: コーヒー
2位: ミルク
3位: 水

以下個人的な感想です。

(1) コーヒー

「コーヒーゼリー+コーヒー」はコーヒーコーヒーしすぎているような気が(^_^;)
「ヨーグルト+飲むヨーグルト」、「豆腐+豆乳」のように、ちょっとやり過ぎ感が漂います。
コーヒー味の菓子やパンにコーヒーの組み合わせならいいんですが、コーヒーゼリーは単にコーヒーを固めたものなので、合わせた時にくどい感じがするのではないかと思われます。

(2) ミルク

ミルクはセットドリンクというより、少量をトッピングしてからめるだけで十分な気が(^_^;)

(3) 水について

俺は今までほとんどコレでした。
ウイスキーをストレートで味わう時のチェイサーのような感じです。
サッパリしますね(^.^)
ただ、「他に合うものが無いので水」という消去法的な印象は否めません(^_^;)

【たどりついたベストパートナー】

では、今回ついにたどりついた(と思っている)ペアリングを発表します!

ジャジャーン!

それは、アイスギシル(カスカラ, コーヒーチェリーティー) です。

ギシルとはコーヒーチェリーの果肉を乾かしたものから抽出するお茶のようのものです。

濃厚なコーヒーゼリーの後味をさっぱりさせてくれる、寿司とガリのような相性の良さもさることながら、「種はゼリーに。果肉はドリンクに。」とコーヒーチェリー丸ごとを余すこと無く取り入れていることが、コーヒー好きにはたまらない感じです。

コーヒチェリーも余すこと無く使ったセットです。
コーヒチェリーを余すこと無く使ったセットです。

もし俺が喫茶店をやるなら、絶対にセットメニューにしたい組み合わせです。
それを惜しげも無く晒してみました(^_^;)

機会がありましたらお試し下さい(^.^)

 

2種類のギシル (コーヒーチェリーティー)

乾燥直後のコーヒーチェリー

以前に雲南産ギシルについて書きましたが、今回また、ギシルのサンプルをいただきました。
種類が2つあって、数もそこそこありますので、雲南コーヒー豆の販促 (^^;) に役立てようと思っています。

【ギシルとは(おさらい)】

ギシル (qishr) とはコーヒーチェリーの果肉部分を乾燥させてカリカリしたもの、あるいは、それから抽出したお茶のような飲み物のことを指します。
コーヒーチェリーティー(Coffee Cherry Tea) とも呼ばれます。
乾燥直後のコーヒーチェリー

【2種類のギシル】

今週、焙煎&提供開始を予定している雲南のコーヒー豆と同じ生産者のものです。

前はナチュラルのギシルだけでしたが、今回はウォッシュト&パルプドナチュラルのもあります。

「なぜ、ウォッシュト&パルプドナチュラルとひとまとめにになっているのか?」
と思われませんでしたか?

ウォッシュトパルプドナチュラルは果肉をとった後、パーチメントに付着したミューシレージ(ぬるぬるした粘着質)をどう処理するかによる違いでしたよね?

なので既に剥がされた果肉(ギシル)からすると、無関係でどうでもいい違いなのです。

これに対し、ナチュラルのギシルはパーチメントが多く混ざるので、かなり異なった様になります。
ウォッシュトとナチュラルのギシル
上の写真で左がウォッシュト&パルプドナチュラル、右がナチュラルです。
明らかに外観に差があります。
ナチュラルのほうに白っぽい色のパーチメントが多く混ざっているのがわかります。

素材が違うので抽出具合も変わってきます。
ギシル (Qishr)
同じ量で比較した場合、ウォッシュト&パルプトナチュラルは4分ほど湯に浸けておけば成分が十分出ますが、ナチュラルは煮出さないと濃く出ません。

蒸し暑い時期なのでアイスで楽しみたいということもあるかもしれませんが、高温抽出を前提としたものなので、水出しは避けたほうがいいと思います。
ホットで抽出したのほうを冷やしたほうが無難だと思います。

【お試し下さい】

数に限りがありますが、今週リリース予定の雲南のコーヒー豆のおまけとして、ご希望のかたにお配りしようと思っています。

ぜひお試しの上、感想などお聞かせください (^^)

肝心の雲南コーヒー豆のリリース日はまだ決まってません (^_^;)
決まりましたら、別途、お知らせします。

どうぞ、よろしくお願いします。

ハンドピック用の照明を新調したはいいが・・・

ハンドピック用の照明を新調しました。

実は、つい最近に省エネ目的でLEDのデスクライトに切り替えたばかりだったのですが、想定より暗くて、早々に買い換えることにしました。

以下のAからBに変えたのですが、めちゃ明るくなりましたよ。

照明A
色温度: 5500K
照度: 約600lx
全光束: 記載無し

照明B
色温度: 5000K
照度: 500lx以上
全光束: 940lm

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ハンドピック用の照明の場合、まず色温度が大事です。

焙煎後の豆を不良かどうか判断する観点はいくつかありますが、その中でも一番ウエイトが置かれるのが「色」です。

そのため、本来の色を変に青白く見せたり、赤く見せたりする照明は適しません。

上の2つは5000K,5500Kなので、どちらでも大丈夫そうでした。

次に明るさです。いくら色温度が適正でも、暗いと色の違いがわかりにくくなります。

これを判断する材料が、照度、全光束なんでしょうが、上の2つで照明Aのほうが照度が大きかったので、安易にポチッとやってしまいました。

照度は1平方メートル当たりの光束だそうですので、部分的にはAのほうが明るいという事もあるのかもしれません。

でも、トレイ全体としては、Bに替えたことで圧倒的に明るくなりました。

これは買う前にはなかなか判断しづらいように思います。

照度、全光束が両方明記されていれば、比較検討しやすいですが、商品やショッピングサイトによって記載項目はまちまちです。

結論としては、「ランニングシューズと照明は実際に試してから買ったほうがいいですね」となりました (^_^;)

少し回り道をしてしまいましたが、良い照明を手に入れることができましたので、バシバシ不良豆をはじいていきます。

結果、今まで以上に雑味の少ないクリーンなコーヒーに通じるはずだと思います。
きっと (^^)

ご期待くださいませ。

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なんか、このフリー写真の使用機会が多いようが気がします (^_^;)

水出し紅茶が危険というのなら、水出しコーヒーは?

今年の夏はアメリカからの影響で水出しコーヒー(Cold Brew)がカフェ、コーヒースタンド、コンビニ、スーパー、自販機などで増えてきそうです。

さらにその影響で、家庭で水出しコーヒーを作るかたも増えるかもしれません。

水出し紅茶は食中毒のリスクが増すと言われていますが、水出しコーヒーはどうなのか。

当店では、紅茶ほど気にする必要は無いと思っています。

【水出し紅茶が危険と言われる理由】

紅茶の情報サイトなどを見ると、水出し紅茶が危険と言われる経緯は以下のようです。

・一般的に生産国で加工されたものが日本に輸入される

・紅茶の加工工程では緑茶ほど高温にさらされない

・輸入時に農薬検査はあっても細菌検査は無い(熱湯で入れる前提なので)

このため、水出し用としてきちんと殺菌処理されたものでは無い茶葉を、そのまま水出しで使うと、茶葉に潜んでいた細菌が液中で増殖する懸念があるということのようです。

細菌ちゃん

【水出しコーヒーでは】

上記の紅茶についての懸念点が、コーヒーではどうなるか考えてみます。

紅茶と違い一般的に国内で焙煎され、その時の温度は、紅茶の乾燥時(90℃ぐらいだそうです)よりはるかに高いです。

当店では最低でも185度以上まで加熱しています。

そのため、焙煎終了時点で細菌は消滅しているとみなせます。

もちろん、焙煎以降に、手、包材、器具、水、容器などから細菌がつく可能性はあるでしょう。

しかし、それはコーヒーに限った話ではありませんので、他と比べてリスクが高いということはないと思います。

ただ、ホットで淹れて急冷する方式のアイスコーヒーと比べると、熱湯消毒が無くなる分、リスクは高いと思われます。

【まとめ】

食品衛生の専門家では無いので、「思います」「思われます」ばかりで申し訳ないのですが、自分は以上のように考えます。

水出しされるかたは、器具、容器などを清潔な状態に保って、楽しんでいただければと思います。

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東ティモールのコーヒー

完熟したコーヒーチェリーをピックアップすることが美味しいカップにつながります。

本日5月20日は東ティモールの独立記念日です。
一般的にはそうですが、当の東ティモールでは主権回復日との認識だそうです。

植民地支配していたポルトガルからは1975年に独立を果たしており、その後のインドネシアの支配から主権を回復した日が2002年5月20日ということです。

今日はそういう日ですので東ティモールのコーヒーについて書きます。

【東ティモールのコーヒーの歴史】

東ティモールのコーヒーの歴史は1815年に当時のポルトガル領ティモール総督がコーヒーの苗を持ち込んだことから始まります。

19世紀半ばには主要な輸出産品となりますが、1890年代にさび病が発生し、主だった種は絶滅に追い込まれます。
しかし、アラビカ種とロブスタ種の自然交配によって生まれたハイブリッドティモールが、この病害への抵抗力を有して生き延びます。

(アジアの他の生産国やコロンビア等にはこのハイブリッドティモールがさらに交配した品種(カチモール,バリエダコロンビアなど)が広まっています。これに対し、東ティモールでは先駆けとも言えるハイブリッドティモールが現在も主要品種となっており、ある種の独自性と言えるかもしれません。)

その後、1970年代からのインドネシアによる支配時代にコーヒー生産は減少していきますが、2002年の独立(主権回復)後は、急速に復興し、現在へと至っています。

今ではアジアの中でも高品質なコーヒーを産み出す産地として評価されています。

東ティモール コーヒー産地
エルメラ、アイナロ、アイレウといった地区でコーヒーが作られています。

【当店の東ティモールコーヒー】

当店で取り扱い可能なコーヒーは3つあります。

1つ目はパルシックさんがサポートしているアイナロ地区マウベシのコーヒーです。
品種は東ティモール発祥のハイブリッドティモールです。

当店では12/13クロップ, 13/14クロップ と2年連続で提供しました。

自分は今の店を始める前にこのコーヒー豆のセールススタッフをしていたことがあり、思い入れが強いコーヒーですが、最近は総合的判断のもと、次のレテフォホを主に取り扱っています。
cafe timor has arrived!

 

2つ目はピースウインズジャパンさんがサポートしているエルメラ地区レテフォホ村のコーヒーです。

当店で現在も取り扱っており、とても人気があるコーヒー豆です。

品種は優良品種として名高いティピカがメインとのことです。
east timor letefoho burlaps

 

3つ目はオルタートレードジャパンさんがサポートしているエルメラ&アイレウ地区のコーヒーです。

品種はは東ティモール発祥のハイブリッドティモールです。

このコーヒーはまだ当店で取り扱ったことはありません。
他の2つに比べて日本への入港が遅く、収穫後1年近く経ってやっと入ってくると思ったら、上のレテフォホの新物がすぐに入ってきたりして、なかなかタイミングがあいません。
機会があれば、取り扱ってみようとは思っています。
East Timor Coffee ATJ Ermera & Aileu

 

【最後に】

日本は東ティモールを侵略するインドネシアのスハルト政権を支援していた時代がありました。
日本軍が占領していた事もあります。

先進国が途上国に対する過去の負い目を感じてフェアトレードなどで支援するのなら、コーヒー生産国の中で日本が応援するべきなのはこの国なんではなかろうか・・・

そういう考えがあって、当店では微力ながら応援したい、そして共に豊かになっていきたい、と思っています。

もしかすると、他国よりもちょっとだけ贔屓目に扱うことがあるかもしれませんが、ご容赦ください。(^_^;)

Cold Brew, Japanese-Style, Kyoto-Style

アイスコーヒー!

先日、国内大手飲料メーカーからでコールドブリュー(Cold Brew)と名のつく缶コーヒーの発売が発表されました。

この言葉、昨年ぐらいから夏になると登場回数が増えてたので、見かけたかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

他にもネット等を見ていると、 Japanese-Style, Kyoto-Style といった言葉を目にします。

以上3つは、全てアイスコーヒーの製法なのですが、特に目新しいものではなく、昔からあるものです。

近年アイスコーヒーの人気が上昇しているアメリカで、日本で昔からあるアイスコーヒーの製法が、いろんな名称で呼ばれているだけのことです。

さらには、その影響を受けた日本のコーヒーショップが真似して使ったりもしてます。(アイスコーヒーといえば日本のほうに一日の長があると思うんですけどね。。。)

それぞれについて、簡単にまとめますので、見慣れない言葉に惑わされないようにしてください(^_^;)

【(1) Cold Brew】

和訳すると単に「水出し」コーヒーですが、その中でも、コーヒーの粉と水を一気に混ぜて時間を置いてから濾すタイプのものを差すことが多いようです。

ハリオ 水出しコーヒーポット 1000ml ブラウン MCPN-14CBR

昔から家庭やコーヒーショップで使われている方法ですが、最近よくニュースになっているのは、ある程度の規模をもった焙煎業者が大量に作って、缶、瓶、袋などに充填して販売する工業製品です。
高温でしか溶解しない成分は抽出されませんので、まろやかで飲みやすい液体になります。

【(2) Japanese-Style】

ホットコーヒーを濃く淹れて氷で急冷する方法です。
氷の上にドリップしたり、ドリップしてから氷と混ぜたりします。

ホットで入れて急冷して作るアイスコーヒー

他の2つと比べると短時間で作れます。
ホットで淹れるのでホットコーヒーで味わえる香ばしさや苦味をアイスコーヒーにも取り込みやすいです。

【(3) Kyoto Style】

これはウォータードリップ式の水出しコーヒーです。
コーヒーの粉の層にゆっくり水をドリップする方式です。
水出しなので、言葉の意味的には “Cold Brew” に含まれると思うのですが、(1) の混ぜて濾すだけの方式と差別化して、Kyoto Style と呼んでいるようです。
ハリオ ウォータードリッパー・クリア 2~6杯用 WDC-6

低温の水は抽出力が弱いので、一滴ずつポトポトと長い時間かけて落とします。

高温でしか溶解しない成分は抽出されないのは (1) と同じですが、一般的に(1)より濃く抽出しやすいです。
ホットコーヒーでも、ハンドドリップのほうがフレンチプレスより成分を濃縮しやすいのと同様です。

【で、どれ?】

求める風味、ライフスタイル、コストなどトータルで判断していただいたほうがいいので、一概にこれがいいとはオススメできません。
当店では以下の様な考えで、(2) で作っています。

・求める風味 → 極深煎りコーヒーの香ばしさと苦味を出したい。

・ライフスタイル → 10分程度で作れるので、予想外の売れ行き好調で在庫が無くなった時などに便利。

・コスト → ドリッパーやコーヒーメーカーを持ってれば追加の器具は不要だし、粉も比較的少なく済む。

コーヒーはホットしか飲まないという硬派だった方でも、温暖化の影響か、アイスコーヒーを試してみようというかたが増えてきているように思います。

あまり、アチラから来たハヤリにつられることなく、ご自分に合った美味しいアイスコーヒーを淹れていただければ思います。

(2),(3)の名称を見ればわかるように、日本はアイスコーヒー先進国ですから (^^)

アイスコーヒー!