コーヒーセッションなどでたまに問い合わせいただくのが、「ハンドドリップでコーヒーを淹れる時の蒸らしで、マドラーなどを使って粉を掻き混ぜるべきか?」という事です。
サードウェーブといわれるようなアメリカのコーヒーショップでは混ぜるところがあり、これを真似た日本のコーヒーショップもあるようです。
最近は Youtube だけでなく、Facebook や Instagram でも動画が見れますので、混ぜてる動画を見られたかたもいらっしゃるようです。
今日はこの「蒸らしで混ぜる」ことについて考えてみます。
【混ぜる必要性】
蒸らしの段階で混ぜるということは、その目的は蒸らしの効率化だと思います。
垂らした湯を粉全体に拡散させたいのでしょう。
でも、新鮮で、かつ、適度な大きさに挽かれたコーヒー豆なら、かき混ぜなくても大丈夫です。
中央から落とし始めて、「の」の字を描くように外へ広げていけば、問題なく全体に染みわたります。
【混ぜることの弊害】
それより、混ぜることの弊害が気になります。
コーヒーの抽出は「美味しい成分だけを溶かし出して、不味い成分は粉に置き去りにする」ことに尽きます。
そして、都合のいいことに、コーヒーは美味しい成分ほど溶け出しやすく、不味い成分は溶けにくくなってます。
せっかくそのように都合良くできてるコーヒーなのに、わざわざ粉を掻き混ぜることで、雑味などを湯に取り込んでしまうリスクが高くなることが懸念されます。
【まとめ】
そういうわけで、いいことはあまり無さそうです。
洗い物も増えますしね。
ハンドドリップでの抽出においては日本のほうが先進です。
両手にポットを持って、同時に淹れるような国ですよ。
むこうから来たものを、安直に真似しなくていいのではないでしょうか。
そんなとこです。
美味しい家飲みコーヒーが入りますように( ´∀`)