甘いコーヒーってなんだ?

前回は「ワインフレーバーのあるコーヒーとは」ということを書きました。
今回は「甘味のあるコーヒーとは」です。

【コーヒーの甘さ?】

苦味、酸味は誰もが絶対に感じる味覚です。浅煎りのコーヒーなら酸味を感じるでしょうし、深煎りのコーヒーなら苦味を感じると思います。
これに対し甘味は、「ブラックのコーヒーに甘味?」と、いまひとつピンと来ないかたもいらっしゃると思います。
一方で「甘いコーヒーが欲しいのですか・・・」と甘味を求められているお客様も少なからずいらっしゃいます。
そんな甘味を有するコーヒーについて、当店では以下のように案内しています。

コーヒーの甘味には2種類あると思われます。
1つ目が浅煎り~中煎りのコーヒーに感じられるほんのりした甘さで、2つ目が深煎りのコーヒーに感じる甘苦さです。

【1. 浅煎り~中煎りのほんのりした甘さ】

前者はカッピング(コーヒーのテイスティング)で「1リットルの水に5gの砂糖を溶かした以上の甘味があること」という具体的な評価項目となっています。
「1リットルの水に5gなんて、そんな微妙なのわかるか?」と思われるかもしれません。200mlに1gでも良いと思いますので、実際に作って、真水と比べてみてください。意外にわかりますよ。
カッピングではこの項目をクリアすると10ポイント加点されるのですが、よっぽどのことが無い限り10ポイント加点されるそうです。
つまり、スペシャルティコーヒーと俗によばれるような品質の良い豆であれば、全てこの程度の甘さは持っているということです。

「そんなこと言われても、あまり甘いという感じはしないけど?」というかたに、試していただきたいのが後者「深煎りの甘苦さ」のほうです。

【2.深煎りの甘苦さ】

こちらのほうが「甘い」という感覚をより認識しやすいと思います。
深煎りといっても、あまり深過ぎると苦味が強く出すぎて、甘さが隠されてしまいます。
なので、「イタリアンロースト」よりは「フルシティロースト」「フレンチロースト」ぐらいの焙煎度のコーヒー豆を選ぶほうが良いと思います。

ハンドドリップで淹れるかたなら、80度ぐらいのお湯で少し長めに時間をかけて淹れてみてください。
湯温を低くしているのは、苦味の溶解を少し抑えるためです。(甘味は低めの湯温でも出ます。)

【Taste sweetness!】

コーヒーの甘味はわずかなもので、フレーバー(香り)から来ているものとも言われています。「砂糖をひとつまみ」入れたほうがよっぽど甘いです。それでも、多くのコーヒー好きが求めてやまないのが甘味です。「今まで感じたことが無い」という人も意識するだけで変わってくることもあると思います。コーヒーの自然な甘さを楽しんでみてください。

I love sweetness.