本日から東ティモール レテフォホのニュークロップ(15/16)を焙煎&提供開始しました。
焙煎度は13/14がシティロースト、14/15はフルシティローストでした。
どちらかも当店のコーヒー豆としては人気商品となりましたが、どちらかというと後者のほうが好評だったように思います。
では、今回の15/16はというと、今までで最も浅いハイローストで当面は焙煎します。
最近は家で焙煎されているお客様も結構いらっしゃって、当店がどうやって焙煎度を決めているのか興味を持ってくださるかたもいらっしゃるので、そのへんを書いてみることにします。
ネットの情報やウンチク本などを見ていると、10種類以上にもおよぶ異なる焙煎度で煎り止めて、カップ(テイスティング)して、その中でベストポイントを選ぶというものが出てくるそうです。
10パターン以上も試すとなると、豆だけでなく、相当な時間や労力がかかりますが、全ての豆に対して本当にそれをやっておられるのでしょうか?
当店はというと、そのようなことはやっておりません (^_^;)
自分用のコーヒーや、焙煎から抽出まで一貫して自店でやるようなカフェなら、そこまで自身(自店)の主観にこだわってもいいんだと思います。「これがうちの味だ!」ってな具合で。
でも、当店は豆屋で、淹れるのは一般家庭や飲食店のかたです。
店主の主観で商品を作るより、客観的に選んでいただける商品ラインナップ、お客様のニーズにあった商品ラインナップを心がけることのほうが大事だと思ってます。
そのような考えなので、大雑把には以下の様な感じで焙煎度を決めています。
・まず、ミディアム,ハイ,シティ,フルシティ,フレンチ,イタリアンの6種類全て揃えることを大前提にする。
・次に、お客様の嗜好に合う焙煎度の商品をより厚く揃えるよう焙煎度を割り当てる。
「この豆は柔らかくて深煎りにするとスカスカになってしまうから浅めにしておこう」ぐらいは考慮しますが、ほぼ、上記のような感じで決めてます。
今回の東ティモールも「ハイローストを絶やさないためにハイローストにしました」ぐらいのところです。
でも、お客様からフルシティで煎ることへの期待を感じてますので、「空き」ができたらフルシティでも焙煎&提供する計画ではいます。
「え、そんなんで決めてるの?」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。
でも、そんなところにこだわっていては、豆屋はできないと感じています。むしろ、こだわるべきではないと思うのです。
鮮度、コスト低減、情報提供など、頑張るべきところは他にいろいろあると思います。それらにリソースを注いだほうがお客様には喜んでいただけるように思っています。
あくまで、豆屋の立場ではこういう回答になってしまいますが、ご自宅で焙煎されるかたが「マイ・ベスト・ポイント」を極めようと、いろいろ試すことを諌めているわけでは、もちろんありません。
ご自分の豆、道具、時間を使うのですから、気の赴くままに楽しんでください。
Enjoy Roasting!