コーヒー品種ツリー (アラビカ)

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Typica (ティピカ)
中南米に移入されたアラビカ種を起源とするもの。豆はやや細長い。香りが強く上品な酸味と甘味を持つと言われる。ただ、収量は低く隔年変化するため安定せず、病虫害にも弱い。

Bourbon (ブルボン)
イエメンからブルボン島に移入され突然変異したもの。ティピカと比べ収量は多いが、より新しい品種との比較では劣り、また収量が隔年変化し安定せず、霜害や病虫害にも弱い。品質は良好で、甘味や濃厚なコクと丸みが特長。生豆は小さめで、センターカットがS字のカーブを描く。

SL28
1931年に、タンガニカ北部(現在のタンザニア、キリマンジャロ州付近)のブロンズチップ・ブルボン(若葉がブロンズ色)からせレクトされ、後に「タンガニカの耐乾品種」として研究開発された品種。1935年にスコット・ラボラトリー(当時ケニアでのコーヒー研究を行っていた機関)によって発見され、繁殖させた。SLは、スコット・ラボラトリーの頭文字。28番は、さまざまな品種をその特徴ごとに連番でつけていたもの。収穫性が高く、干ばつに強く、高地に適している。カップクオリティーは高く、幅広の葉と赤みがかった若葉が特徴。ケニアでもっとも広く栽培されている品種。

Hybrido De Timor (HdT) (ティモール・ハイブリッド)
1920年、ティモール島のアラビカ種の農地にて確認された変種。アラビカ種とカネフォラ種の自然交配によって誕生したもの。カネフォラ種のさび病耐性を有している。

Caturra (カトゥーラ)
ブルボン種の突然変異による品種。矮性で高い収量を誇るが、栽培にあたっては相当のケアが求められる。

Pacamara (パカマラ)
1950年代にエルサルバドルで発見されたパーカスとマラゴジーぺとの交配種。樹高は高く、幹から伸びる側枝と側枝の間隔はパーカスに比べれば広い。深緑色で縁が波打った葉を持つ。標高900-1500メートルでの栽培に適している。収穫性はさほど高くない。栽培地の標高が高ければ品質もいい。栽培量はさほど多くなく、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグアなどにある。

Catimor (カチモール)
ティモール・ハイブリッド(HdT)と、ブラジルで発見されたブルボンの矮性変異種であるカトゥーラを交配させて作成したハイブリッド品種であり、HdTの持つ耐さび病性と、カトゥーラの持つ矮性ならびに高収量という特徴を兼ね備えている。

Ateng (アテン)
1990年代からインドネシアの北スマトラで栽培され始めた品種。当初はHdTが突然変異を起こしたものだと考えられたが、後にカティモールと同じと判明。