コクのあるコーヒー

東ティモール レテフォホ 完熟したコーヒーチェリー

キレの次はコクにいってみたいと思います。

「キレのあるコーヒー」より「コクのあるコーヒー」というご要望のほうが、お聞きする機会が多いと感じています。

【一般的なコクとは】

お話を聞いていて感じるのは「コク」の意味が人それぞれだということです。

「濃い(ボディがある)」だったり、「複雑」だったり、「うま味」だったり。

認識が違っていては、コクのあるコーヒーがどれかお答えできませんので、コバルトでは以下のように定義します。

「コクのある」=「基本五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)の総和が多い」

【参考にした情報】料理の「コク」って何?コクは数値化できる! | 味博士の研究所

【コーヒーの場合のコクとは】

これをコーヒーの場合について考えると、まず塩味とうま味は無視できます。

甘味は微妙なところです。

コーヒーの抽出液自体には甘味につながるような成分は無いそうですが、上質なコーヒーにはかすかな甘味があるとされています。

それは、香りによって嗅覚からもたらされる甘味ではないかと言われています。

しかし、苦味や酸味に比べるととてもわずかなものですので、「基本五味の総和」の中では考慮から外していいように思います。

以上より、コーヒーの場合は、苦味と酸味の総和が多いコーヒーがコクのあるコーヒーといっていいと考えます。

苦味や濃さは焙煎度が深くなるにつれて増していきますが、フレンチローストやイタリアンローストといった極深煎りになると酸味は消失し、苦味一辺倒になります。

したがって、フルシティローストの中で比較的酸味が残っているように感じられるコーヒーや、シティローストの中で比較的濃いコーヒーを「コクのあるコーヒー」として案内させていただくようにしています。

ただし、計器などを使って測定したわけでは無いので、主観の範疇ではあります。

今のラインナップの中では「東ティモール レテフォホ (フルシティ)、「グアテマラ ヌエバグラナダ (シティ)」を紹介しています。

東ティモール レテフォホ 完熟したコーヒーチェリー

 

【エピローグ】

スープなどで「コクがある」というといかにも美味しそうな印象を受けますが、コーヒーの場合は「コクがある」=「美味しい」とは限らないです。

コクがあるけど好みじゃないコーヒーは普通にあると思いますので、その点はご留意下さい。

いよいよ春爛漫。

心地よい季節の中、心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

 

キレのあるコーヒー

ビールのキレ

好みに合うコーヒー豆を探してコバルトに来られたお客様から良くお聞きするご要望は、以下のようなものが多いです。

「酸味が少ないの」

「苦くないの」

「香りがいいの」

「苦いの」

「アイスコーヒーにむいてるの」

「コクがあるの」

「エスプレッソにむいてるの」

「酸味があるの」

これらより頻度はぐっと下がりますが、たまにお聞きするのが「キレのあるコーヒー」です。

【キレとは】

キレはコーヒーよりビールでよく聞く表現のように思います。

それ以外では野球でピッチャーが投じる変化球とかでしょうか(;´∀`)ゝ”

コーヒーに関するキレは、もちろん変化球ではなくビールのほうだと思います。

一般的には口に含んだ時に感じる苦味が強くて、それが早く消えるほど、「キレがある」と言われます。

一方で、苦味が弱いと、単に「スッキリしてる」となります。

つまり、苦味の強さと滞留時間の短さ、両方を兼ね備えたものとなります。

ビールのキレ
キレは苦味の強さと滞留時間に関係します。

【キレのあるコーヒー豆】

現在コバルトにあるコーヒー豆では、ブラジル ダテーラヴィライタリアンローストがイチオシです。

最も深い焙煎度なので、苦味はラインナップ中で最強です。

滞留時間も同じ豆のフルシティローストと比べると、舌に長く残らず、さっと引いていく感じになっています。

このコーヒーが苦すぎるという場合は、ベトナム ダムダ (フルシティロースト) がオススメです。

インドネシア マンデリンの後継として始めた豆ですが、マンデリンはボディが濃厚で苦味の滞留時間が長く感じるのに対し、ベトナム ダムダはすっと消える感覚が味わってもらえると思います。

以上ですが、ご参考になれば幸いです。

【エピローグ】

いよいよ春が到来。

心地よい季節に心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

年齡と同じ数のコーヒー豆でコーヒーを淹れる

コーヒー豆46粒で5.5g

今日は節分。

最近は恵方巻きが目立ちますが、豆まきして年齡と同じ数の豆を食べるという風習が最も伝統的かつポピュラーですよね。

うちは煎り大豆を「まかずに食べる」が習慣なのですが、今年は自家用にキープしておこうと思っていたのまで全てコバルトのお客様に提供してしまいました(;´∀`)

そこで思いついたのが年の数のコーヒー豆でコーヒーを淹れること。

通常、コーヒー豆は重さか体積(カサ)のどちらかで量りますが、あのベートーヴェンは毎回60粒きっちり数えてコーヒーを淹れていたと言われています。

大豆が無くなってしまったのを機に、やってみる事にしました。

【コーヒー豆の数と重さの関係】

俺は今46歳なので、46粒のコーヒー豆を量ってみたら、5.5g。

「少なっ!」

というわけで、淹れる前に挫折(;´∀`)

これじゃ、まともなコーヒー淹れれないですからね。

ちなみにベートーヴェンの60粒でも約7g。

80歳でエスプレッソ1杯、100歳でホットコーヒー1杯(昔ながらのカップ120ccの場合)がまともに作れそうな感じです。

これらを目標に健康維持につとめていくのも良いなぁ・・・と思った2019年の節分でした。

コーヒー豆46粒で5.5g
今回はブラジル ダテーラヴィラのイタリアンローストで量りました。コーヒー豆によって少しの差は出ます。

【エピローグ】

煎り大豆も恵方巻きもコーヒーとの相性はイマイチかもしれませんね。

俺は大安亭市場で豆大福を買ってこようと思います。

今日も心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

コーヒーミル(グラインダー)の静電気対策

インフルエンザが流行中ですが、お元気にコーヒー豆を挽いておられますでしょうか?

今の時期は空気が乾燥しているため、ミルで挽かれたコーヒー豆の粉が、静電気によって器に付着したまま離れなくなりがちでないかと思います。

静電気除去テープなんてのもあるのですが、貼ってみてもあまり効果がないんですよね。

そこで、2つほど対策を紹介してみたいと思います。

2つ目のは対策と言えるのかどうかわかりませんが(;´∀`)

1. 受ける容器を帯電しにくい物に変える

「静電気で粉が離れない」という場合、プラスチックや陶器などの器で粉を受けてないでしょうか?

これらの材質は、電気を外に逃がしにくく、帯電したままになりやすいです。

それをアルミやステンスレスといった金属の器に変えると、だいぶ状況が改善する事があります。

コーヒーミルの静電気対策

近くにアースの接続口があるなら、アース線をつなぐとなお良いと思います。

アース線によって動かしにくくなるかもしれませんが。

コーヒーミルの静電気対策

うちはインドのアルミ製カップに変えてから結構マシになりました。

あちこちにあると思いますが、アジアン雑貨店だと色々と面白いデザインのものがあって楽しいです。

ただ、いくらデザインが好みでも、お持ちのミルに置けないと用をなさないのでご注意下さい。

2. 気にしない(;´∀`)

器にへばりついたままになっている粉を見てみて下さい。

とても細かい粉ばかりではないですか?

粒径1mm以上あるようなら、重さもそれなりなので、振れば容器から落ちていきます。

一方、微粉は帯電した容器から離れ落ちにくいです。

微粉はコーヒーの味を不味くする原因のひとつで、わざわざ茶こし等で取り除いてから淹れる人もいるぐらいです。

「取り除くのが手間な微粉が勝手に取り除けてラッキー!」ぐらいの気持ちで、気にしないのもありかなと思います。

粉の量が減ってコーヒーが薄くなるようなら、少し多めに挽くようにすればいいと思います。

コーヒーミルの静電気対策

【エピローグ】

どんなもんでしょか?

静電気全盛の季節は、コーヒーが美味しい季節でもあります。

ちょちょいと乗り切って、心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~ー

体を温めるコーヒー

スパイス

暖冬も1月になって流石に寒くなってきましたね。

「寒い日は熱いコーヒーで凌ぎましょう!」

と言いたいところですが、実はコーヒーは淹れたての高温で一時的には温まりますが、その後はむしろ体を冷ますと言われています。

お酒の熱燗などと同じですね。

そういうわけで、寒さを凌ぐためにコーヒーを飲むのなら、体を温める効果のある物を加えるのもありかと思います。

「コーヒーに何か混ぜるなんて邪道!」という硬派な愛飲家からの声も聞こえてきそうですが、俺が寒さに耐えれなくなった時に利用している「混ぜ物」を軽く紹介したいと思います。

【体を温めるコーヒー混ぜ物】

1. ココアパウダー

フルシティ以上の深煎りのコーヒーと相性がいいと思います。

カカオ100%のは単独だとかなりビターなので、砂糖やミルクなども合わせたほうが美味しいと思います。

2. ジンジャーパウダー

寒さ対策の定番ですね。
1とは反対に、ミディアムローストからシティローストぐらいのコーヒーと相性がいいと思います。

3. シナモンパウダー

浅煎りから深煎りまで幅広いコーヒーに適用できるのがこれ。

砂糖を入れなくても、ほんのり甘みが増すように感じられるのも良いところでは無いでしょうか。

4. チリパウダー

3.とは反対に、浅煎りから深煎りまで、どのコーヒーとも合わないのがこれ(;´∀`)。

ただし1のココアパウダーとの組み合わせは定番なので、常にココアパウダーと一緒にコーヒーに入れるといいと思います。

スパイス
Five Spice Powder / Tim Sackton / CC BY-SA 2.0

体を冷やすと言われるコーヒーも体を温めるスパイス等を加えれば、全体としては体を温める事ができるのではないかと思います。

 

【エピローグ】

どんなもんでしょか。

スパイスストアやハラル食品店が充実している神戸では良いものを安く入手しやすいと思います。

地の利を活かして、ほっこりコーヒータイムを過ごしてまいりましょう( ´∀`)つc□~

ネイビーブレンドのベースがマンデリンからベトナム ダムダに替わりました

今週からネイビーブレンドのベースがインドネシア マンデリンからベトナム ダムダに変えています。

コバルトの場合、ブレンドのベースとなるコーヒー豆は下記条件を満たすようにしています

・ブレンドを構成する豆の中で最も割合が高い

・少なくとも40%を占めている

ちなみに、コーヒー業界では3割がブルーマウンテンで7割がブラジルでもブルーマウンテンでも「ブルーマウンテンブレンド」として良いことになっています^^;

【マンデリンのおさらい🇮🇩】

マンデリンはインドネシアのスマトラ島で作られるアラビカ種コーヒー豆で、昔から日本で人気の銘柄です。

近年は世界中で人気が高まった上に、現地での生産不安定性もあり、年々価格が上昇傾向にあります。

品質が向上して価格があがっているのなら納得ですが、残念ながらそういう印象は受けません。

マンデリンの特徴としてよく言われるのは以下のようなものです。

・「土のような」と例えられる独特の香り(個人的にはなめし革のように感じます)

・(同じ焙煎度で他の豆と比較すると)苦味、ボディがある

これらの特徴は、産地の土壌、気候条件、栽培品種ではなくスマトラ式(ウェットハル)という独自の加工方法に起因していると言われています。

【ベトナムアラビカでの置き換え🇻🇳】

今月から始めた新コーヒー豆ダムダはベトナム産ですが、ベトナム式コーヒーで使われるロブスタ種では無くアラビカ種のコーヒー豆で、加工方式はマンデリンと同じスマトラ式が採用されています。

上述の理屈によると、マンデリンに近い風味の特徴があるはずで、よいマンデリンが入らない時の代替えになりそうなコーヒー豆です。

コバルトのお客様にも飲み比べてみていただきたいと思うのですが、単品のマンデリンは指名買いのお客様が多く、いきなりダムダに替えるのは躊躇しました。

まずはネイビーブレンドのベースをベトナム ダムダで替えてみましたので、お試しいただければ幸いです。

せわしなくなりがちな年末も、心地よいコーヒータイムを過ごしてまいりましょう ( ´∀`)つc□~

ブレンドコーヒー豆 ネイビーブレンド

クリスマス向けのコーヒーなんてあるのか

クリスマスですね!

今日ご来店いただいたお客様から「クリスマス向けに何かいいコーヒー豆ありますか?」とお問い合わせいただきました。

特にありません^^;

うちは、特に「クリスマスブレンド」とか作ってませんし。

食べ物に合わせて、焙煎度で選んでいただければいいと思います。

【ローストチキン、フライドチキン】

浅煎りか中煎りぐらいのコーヒーが合うと思います。

今ある中なら、パプアニューギニア ハイランドスイートなんていかがでしょう?

クリスマスの定番 ローストチキン

【クリスマスケーキ、シュトーレン、パネトーネ】

どれもしっかり甘い物なので、深煎りのコーヒーで間違いないと思います。

インドネシア マンデリン コンコルディアなんていかがでしょう?

クリスマスの定番 シュトーレン

【エピローグ】

強いていうと、エチオピアはグレゴリオ暦1月7日がクリスマスですので、やや不適かもしれません。

温かいコーヒーでほっこりとクリスマスタイムをお過ごしください( ´∀`)つc□~