同じ焙煎度とはこう考えています。

焙煎度の考え方

コーヒー豆の焙煎の進度を焙煎度といいます。
当店ではミディアムロースト~イタリアンローストまで6種類の焙煎度で煎り止めしています。

この時に「何をもって焙煎度を判断するか」というのがあります。
一般的には、コーヒー豆の色で判断することが多いです。普通は目視で色を見て判断しますが、お金がある人は、アグトロン値などの指標を高価な測定器できっちり測ったりもします。

当店の場合、色も見ますが、プライオリティが高いのは豆の温度のほうです。
焙煎度の考え方
例えば、上の図で、コロンビアのコーヒー豆を210℃まで加熱してAのポイントでフルシティとして煎り止めしたとします。
次にインドネシアのコーヒー豆を同じように焙煎してAまで到達したが、色づきがコロンビアの時よりやや薄いとします。
この時、色を優先するなら、煎り止めせずに焙煎を続け、同じ色づきになったBで止めるわけです。
これに対し、温度を優先する場合は、わずかに色づきが薄くてもAで煎り止めます。

Aで止めたコロンビアとBで止めたインドネシアは色こそ同じですが、より長い時間、より高温まで加熱したインドネシアのほうが化学反応が進んでおり、焙煎度(焙煎の進度)も進んでいると言えると思います。
色はメイラード反応やカラメル化などによって形成されます。素材の生豆が違うと、反応の元となる成分の量等も違うでしょうから、同じ温度まで加熱しても色に少しの差は生じると思います。
それなら、例え少し色づきが違っても、同じように加熱して同じ温度まで到達したもの同士なら同じ焙煎度とみなして良いと思うのです。

当店のインドネシアとエチオピアはどちらも焙煎度はフルシティローストですが、よく見ると色合いが少し違っています。インドネシアのほうが少し薄く見えると思います。それは上記のような「焙煎度に対する考え」によるものです。

 

コーヒー豆「マラウィ チャカカ」販売開始のお知らせ (6/21)

本日(6月21日)からコーヒー豆「マラウィ  チャカカ」を販売開始しました。
焙煎度は当面はシティローストです。

ご購入量 価格
100g 480円
200g 920円 (100gあたり460円)
500g 2,200円 (100gあたり440円)

昨年に続いてマラウィのフェアトレードコーヒーを焙煎&提供させていただきます。

フェアトレードは「お買い物で国際協力」とか言われますが、お客様がお支払いになられたお金の一部がそのまま途上国に届けられるわけではありません。単に当店の売上になるだけです。
翌年以降も、輸入され続け、それを当店が仕入れ続けることで、生産者に還元されます。
そういうわけで、輸入業者がマラウィのフェアトレードコーヒーを継続的に輸入してくれるなら、当店も継続的に仕入れたいと思っています。

昨年のチノンゴ村から南東120Kmぐらいにあるのがチャカカ村です。
昨年チノンゴを飲まれたかたも、そうでないかたも、よろしければお試し下さい。
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コーヒー豆: マラウィ チャカカ

ブラジル ダテーラ
【基本情報】
エリア 北部州ルンピ県ポカ地区チャカカ村
標高 1,200-2,500m
生産者 ポカ・ヒルズ農協チャカカ村の小農家
クロップ 14/15
加工方式 ウォッシュト
品種 ゲイシャ, S アガロ, ニカ(カチモール), ムンドノーボ
認証 FLO, 4C

マラウィ北部州ルンピ県のマイクロ・リージョン、チャカカ村のコーヒーです。コーヒーは1,200~2,500メートルの高地で栽培されています。
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2009年にフェアトレード認証、2011年に4C認証を取得。現在オーガニック認証取得 を目指しています。

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トランス脂肪酸の使用状況

昨日からトランス脂肪酸が騒がれてますね。米国のFDAが3年以内に食品への使用を全廃することを通達したそうです。

今回のニュースを見られて、当店のお客様におかれましても気にされ始めるかたもいらっしゃるかと思いますので、あらかじめ、当店での使用状況をお知らせてしておこうと思いました。

といっても、トランス脂肪酸は日本国内では禁止どころか表示義務も無いので、アバウトな話であることをご承知おきください。

まず、ベーグルです。パン関連で含有量が多いとされるのはショートニング、マーガリンといった油脂に含まれるトランス脂肪酸です。
ベーグルは基本的に生地に油脂を使わないのが特徴です。
(たまに街で見かけるクロワッサンベーグルとかは別ですよ。(^^;))
当店でも使ってません。

ベーグルチップスを作る際はスライスしたベーグルに油脂を塗りますが、当店で使っているのはバターかココナッツオイルのどちらかです。

トランス脂肪酸が入っているとしたら、チョコチップ、粒ジャム、などの具材のほうです。先述しましたように、これらのトランス脂肪酸含有量は記載されていないため正確にはわかりませんが、ベーグル1個に含まれる量としては多くないと思います。

ベーグル以外ではドリンクやゼリー用に用意しているコーヒーフレッシュぐらいです。
これはトランス脂肪酸が含まれるものとして悪名高いですよね。
当店に置いているものも、牛乳から作っているものではありませんので、おそらく入っていると思います。

そんなコーヒーフレッシュをポンポンとお客様にお出ししたくはないので、アイスコーヒーのお客様にはフレッシュは原則出さないようにしてます。アイスコーヒーご注文のお客様にはブラックで大丈夫かお聞きし、フレッシュを入れたいというかたには代わりにアイスオレを選んでいただくようオススメしています。

コーヒーゼリーは、room for milk をカップの上に1cmほど確保して、ご家庭で牛乳や豆乳などをたっぷり入れていただけるようにしています。ゼリーが濃い目なので、味の面でも濃厚なフレッシュより粘度の低い牛乳や豆乳のほうが合うと思います。

ただし、コーヒーゼリーをお買い上げのお客様に「フレッシュはお出ししておりません」と一方的にお断りするのは不親切な気がしますので、お客様がご希望される場合に限りフレッシュをお付けしています。
トランス脂肪酸の摂取を避けたいとお考えでしたら、そのまま何も入れずに召し上がっていただくか、ご自分で牛乳or豆乳をご用意いただけますようお願いします。

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グァテマラのコーヒー豆が無い理由

グァテマラ

【グァテマラは人気ですが・・・】

当店のコーヒー豆メニューには現在グァテマラがありません。
グァテマラのコーヒーは日本でとても人気があります。
中煎りで提供するところ、深煎りで提供するところなど、焙煎度は違っても、どこのコーヒー豆屋でも何かしらのグァテマラコーヒーが置いてあると思います。
三宮、元町あたりにあるコーヒー豆屋さんのHPをのぞいてみても、置いてない店は当店ぐらいしか無いようです。
昨年10月下旬に販売終了して以来ですので、もうすぐで8ヶ月間グァテマラが無いことになります。

【品揃えに関するポリシー】

当店に無いのは、コーヒー豆の品揃えに関するポリシーによるものです。
当店は、コーヒー豆も農作物なので旬があると考えています。
そして、旬を意識して、ニュークロップ(新物)が日本に入港したらできるだけ早く焙煎してお客様にお渡ししたいと思っています。

逆に、たとえ人気のある生産国のコーヒーでも、古くなったものは積極的には扱わない方向でいます。

定番商品はラインナップの半分以下に抑えて、残りはその季節のコーヒー豆をバンバン入れ替えて回して行くことで、旬の味とともに季節感をお客様に届けしたいと思っています。

【グアテマラはというと・・・】

グァテマラについては、収穫時期が10月~3月ぐらいで、日本に入ってくるのは6月~10月ぐらいです。それぐらいの時期がグァテマラの旬ということになります。
(詳しくは過去記事「コーヒーの生産地毎の旬」を参照してください。)
したがって、春に提供できるグァテマラは1年以上前に収穫された、旬の時期を過ぎたグァテマラということになります。
そんな古いグァテマラを無理に取扱い続けなくてもいいじゃないかと思うわけなんです。
マンデリンやエチオピアなど独特な強い個性があるものならともかく、グァテマラは産地や精製方法によってかなり風味に差があり、これがグァテマラというようなものは無いと感じています。
それなら、代わりにもっと旬なアフリカなどのコーヒーを楽しんでいただきたいと思うのです。

さて、そんなグァテマラですが、そろそろ新物が入って来る時期になりました。
もちろん早めに仕入れて焙煎する予定ですので、もう少々お待ちください。
どうぞお楽しみに!

グァテマラ